高齢者の犬との暮らしをサポートする新サービスの登場
最近、特定非営利活動法人ドッグセラピージャパンが、新たなサービス「セラピードッグ販売プラス」を開始しました。このサービスは、特に高齢者や障がいをお持ちの方々が、犬と安定して共に生活できる未来をシンプルに実現します。
セラピードッグとは
セラピードッグは、心の癒しや機能回復を補助する役割を果たし、病気や精神的な痛みを抱える方の支えとなる高度に訓練された犬です。ドッグセラピージャパンでは、これらの犬たちを育て、その存在が多くの人々の生活に潤いをもたらしています。
新サービスの背景
2006年にペットショップを開業し、数多くの高齢者と接してきたドッグセラピージャパンの理事長、野田久仁子氏は、「この子が亡くなったら次はもう犬と暮らせない」という言葉を胸に、新しいサービスの設立を決意しました。多くの高齢者が、「健康の不安」「入院時の愛犬の行き先」「最後まで責任を持てるか」という理由で犬を飼いたくても飼えない現状に直面していることを知り、何とかその力になりたいと考えたのです。
セラピードッグ販売プラスの特徴
この新サービスには、以下のような3つのプランがあります:
1.
ミニミニプラン: 長期入院時の犬の無料預かり、飼えなくなった場合の里親探し。
2.
トクトクプラン: ミニミニプランに加え、毎月のトリミングやドッグフード提供。
3.
コミコミプラン: トリミングやドッグフード、さらに予防注射や予防薬も含まれています。
これらのプランは、高齢者が犬を迎え入れる際のさまざまな不安を軽減し、犬とのより良い共生を実現するためのものです。
健康面でのポジティブな効果
多くの研究により、犬との生活が高齢者の健康に及ぼす益が立証されています。たとえば、東京都健康長寿医療センターの研究では、犬を飼っている高齢者はフレイルや自立喪失のリスクが顕著に低下し、運動習慣を持つことが健康を維持するために重要であることが示されています。また、国立環境研究所の研究では、犬との生活が死亡リスクを低下させる可能性があることが明らかになっています。
このように、犬と暮らすことは健康の維持や向上に寄与し、特に高齢者の方々にとっては大変良い影響を及ぼすことがわかります。
生活の充実度向上に
犬との生活は、規則正しい生活リズムをもたらします。朝に犬が起こしにきて、ご飯を欲しがることで、飼い主は必然的に早起きし、散歩などの時間を持つようになります。散歩をすることで他の飼い主とも交流が生まれ、コミュニティが広がります。このように、犬との生活は新たな人間関係を築くきっかけとなることもあります。
まとめ
ドッグセラピージャパンが提供する「セラピードッグ販売プラス」は、高齢者が犬と共に安心して暮らすための新しい選択肢を提案しています。これからも、犬との豊かな生活が多くの人々にもたらす仁愛や癒しが広がることを期待しています。生活の中に犬を迎え入れることの重要性も、今後ますます注目されています。