2023年の旅行意向調査から見える新たな旅行トレンドとは

2023年のJTB総合研究所による旅行意向調査では、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響から、多くの人々が旅行を再開する意向を示しています。調査結果を詳しく見ていきましょう。

まず、全体の14.1%が海外旅行を予定していると回答しています。特に20代男性は28.7%、20代女性は27.6%という高い旅行意向を示しており、30代男性も22.4%と続いています。対照的に、60歳以上の層は依然として海外旅行に対して慎重な態度を示しています。海外ニーズに関しては、手頃な旅行商品や宿泊施設が求められ、旅行前の手続きが簡便になるサービスへの期待が強いことが浮き彫りになっています。

一方で、国内旅行では44.6%が旅行を検討していると回答しており、全世代にわたって旅行意向が上昇しています。特に40代や50代でも旅行を計画する人が増加しており、20代では半数以上が旅行の意欲を示しています。ひとり旅が定番化する一方で、夫婦だけの旅行は減少傾向にあり、子ども連れや三世代の旅が増加している点にも注目が必要です。コロナ禍による閉塞感が緩和されつつあり、旅行への期待が高まっています。

調査において、これから旅行が増える理由として「これまで我慢していた」、「後ろめたさを感じなくなった」、「多様な働き方が浸透し、旅行のタイミングを選びやすくなった」が挙げられています。これにより、旅行の時期が分散する可能性も見えてきています。コロナ禍で変わったこととしては「健康に気を使うようになった」、「国内旅行熱が高まった」、「人との交流に対する抵抗感が増した」などがあり、1年以内に旅行を計画している人たちのトレンドを示しています。

この調査は2023年3月24日から29日までの期間に、全国の20歳以上の男女を対象に行われたもので、特に2023年度中に旅行を計画している1,008人の意見を基にしています。

このように、2023年の旅行意向調査は、海外旅行・国内旅行両方の意欲の高まりを示しています。これからの旅行シーズンに向けて、旅行業界にも新たな動きが期待されます。