新たな挑戦:米粉入り麺の製造開始
愛知県知多市に位置する竹新製菓株式会社が、新たに米粉を使った麺の製造販売に乗り出します。昭和36年に創業したこのおかき屋は、2025年の夏を目指して新たな一歩を踏み出しようとしています。これまでの米菓製造の技術を活かしながら、食育アドバイザーでもある社長の新美舞氏が新たな主食としての米の魅力を引き出すことを目指しています。
【店主の挑戦の背景】
新美社長は、2018年の第一子の誕生を機に、食に対する知識を見直す必要を感じ、食育アドバイザーの資格を取得しました。この資格を得る過程で、「お米」を使った主食を多くの子供たちに楽しんでもらえる形で提供できないかと考え、それが米粉入り麺の製造開発へとつながったのです。2021年には、米菓を製造する経験を基に、米粉を使った新しい麺づくりに挑戦を始めました。
【開発の苦難】
しかし、実際の製造が始まると、困難が立ちはだかりました。米粉を使った麺は、小麦のグルテンを十分に含まないため、茹でると切れやすいという問題が発生しました。太く仕上げても、最終的には細長い団子のようになり、言葉通りの「麺」とは言えない状態に。そして、所持していた米粉の入手自体は容易でも、麺製造の技術には橋をかける必要がありました。
そこで、製麺機メーカーに相談し、協力を求めることで製造を続けましたが、米粉と小麦粉、水の割合を適切に決めるのは一筋縄ではいきませんでした。
【さらに続く挑戦】
12月に入って、ようやく安定した製造ができる兆しが見えてきました。しかし、製造条件は日々変わるものであり、季節によって水分量や塩分濃度を微調整する必要があることが明らかとなりました。毎日同じ工程で製造しても、同じ品質の麺ができるわけではなく、また水温の管理も必須です。
【販売への意気込み】
試行錯誤を経て、ようやくオリジナルの米粉入り麺が完成しました。今年の夏には、まずは家族や従業員からの評価を受けて販売を開始したいと考えています。特に、冷やし麺の販売に自信があり、竹新製菓の従来の米菓製品と同様に、美味しい商品を提供することが目標です。このようにして、食の楽しさと食育を両立させていくことが、同社の使命と捉えています。
【今後の展望】
竹新製菓がこうした新たな挑戦に着手する背景には、米離れを助け、家庭でのお米の消費を促進させる思いが込められています。これからも引き続き、技術を磨きつつ、多くの人々に幸せを届けていくことでしょう。私たちもその成果を楽しみにしています。
【関連情報】
竹新製菓の公式通販サイトでは今後の米粉入り麺の商品販売についても情報を更新していますので、興味のある方はぜひアクセスしてみてください。