夫婦満足度、66.3%に低下!60代夫婦の減少が顕著
女性誌販売部数No.1(※1)の雑誌「ハルメク」などを展開するハルメク 生きかた上手研究所が、50~79歳の既婚男女600人を対象に「夫婦関係に関する調査」を実施しました。
その結果、夫婦関係の満足度は66.3%と、2021年の調査から8ポイント低下しました。特に、男女とも60代で10ポイント以上の減少が見られ、夫婦関係の満足度が大きく変化していることが明らかになりました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2024年1月~6月)
離婚を考えたことがある人は約4割。女性60代が最も多く、男性60代は増加傾向
調査では、約4割の人が離婚を考えた経験があると回答しました。特に女性60代では半数を超える54%が離婚を考えたことがあると回答しており、男性60代では2021年から5ポイント上昇しました。
離婚を考えたきっかけとして、性格や価値観の不一致が最も多く挙げられました。しかし、60代では「退職を機に」「給料が少ない」といった経済的な理由や、年齢を重ねたことによる価値観の変化などが挙げられるケースも多く見られました。
仲良し夫婦と不仲夫婦を分けるのは「一緒に過ごす時間」と「会話の長さ」
夫婦の満足度別に「一緒に過ごす時間」と「会話時間」を比較したところ、仲良し夫婦は不仲夫婦と比べて、どちらも2倍以上の時間をかけていることがわかりました。
具体的には、仲良し夫婦は、平日は1日平均226分、休日は271分と、不仲夫婦の2倍弱の時間一緒に過ごしています。会話時間についても、仲良し夫婦は平日は137分、休日は169分と、不仲夫婦の2.6倍の時間会話していることがわかりました。
夫婦で過ごす時間の質が重要!仲良し夫婦はコミュニケーションツールを使いこなす?
ハルメク 生きかた上手研究所所長 梅津 順江氏は、「夫婦の会話こそ、年金生活が始まる転換期において重要な鍵となります。特に、60代は定年退職や子供の独立など、生活環境が大きく変化する時期。夫婦でこれからの人生をどう過ごすのか、しっかりと話し合うことが大切です。」と指摘します。
また、梅津氏は、「現代の仲良し夫婦は、TV番組や動画視聴を話題にしたり、LINEなどの連絡手段を活用したりと、コンテンツやデジタルを巧みにコミュニケーションツールとして使いこなしています。ネットを活用することで、夫婦の距離を縮めることができるかもしれません。」と、夫婦間のコミュニケーションにおいてデジタルの活用を推奨しています。
熟年離婚増加の背景には、経済不安や価値観の変化も
近年、熟年離婚が増加している背景には、経済的な不安や価値観の変化などが挙げられます。特に、60代は定年退職や子供の独立などを経験し、夫婦2人きりの生活に変化が訪れる時期です。
今回の調査結果からも、60代の夫婦間では、経済的な問題や価値観の相違が、離婚を検討する要因として大きく影響していることがわかります。
夫婦関係を良好に保つために、企業ができること
夫婦関係の悪化は、個人の問題だけでなく、社会全体で考えていくべき課題です。
企業は、熟年夫婦が直面する課題に対して、具体的なサポートを提供していくことが重要です。例えば、老後の健康生活や資産の再設計に関するセミナーやワークショップを開催したり、夫婦向けのコミュニケーションアプリを開発したりするなど、夫婦の関係を良好に保つための取り組みを進めることが期待されます。
夫婦関係の改善に役立つヒント
夫婦関係を良好に保つためには、日々のコミュニケーションを大切にすることが重要です。
積極的に会話をする: 日常の出来事や考えを共有し、お互いの気持ちを知るように心がけましょう。
感謝の気持ちを伝える: 相手に感謝の気持ちを伝えることで、夫婦間の絆を深めることができます。
共通の趣味を持つ: 一緒に楽しめる趣味を持つことで、夫婦で過ごす時間を豊かにすることができます。
お互いの時間を尊重する: それぞれが好きなことを楽しむ時間を大切にし、お互いの成長を応援しましょう。
夫婦関係は、人生の大切なパートナーシップです。良好な関係を築き、お互いを尊重し合いながら、充実した人生を送ることができるように努力していきましょう。