バルセロナのカサ・バトリョに新しいアートギャラリーが登場
世界的にも著名な建築家アントニ・ガウディが手掛けたバルセロナのカサ・バトリョに、現代アート専用のギャラリーが2026年1月にオープンします。この新しいスペースは、長らく非公開であった約230㎡のフロアを再生し、国際アーティストによる展覧会を開催するために設計されました。
ギャラリーの誕生
このギャラリーは、バルセロナの建築事務所Mesuraの手によって歴史的なデザインを尊重しながら再設計されました。かつてこの空間は住居や保存修理の工房として利用されていたため、その名残を残しつつも現代的なアートを楽しめる場所として生まれ変わります。この取り組みは「Casa Batlló Contemporary」と銘打たれ、芸術プログラムの一環として、今後も国際的アーティストとのコラボレーションが継続される予定です。
初回展示「Beyond the Façade」
オープン初日には、ロンドン拠点のアートスタジオUnited Visual Artists(UVA)による第一回展覧会「Beyond the Façade」が開催されます。UVAは、光や建築、テクノロジーを融合した斬新な作品で知られており、カサ・バトリョのファサードを使った大型プロジェクションマッピングも同日にお披露目されます。これにより、建築とアートが一体化した新たな体験を来館者に提供します。
設計の特徴
Mesuraが手がけた新ギャラリーは、波紋のような模様が施された湾曲した金属構造が特徴です。また、最新のロボット技術を駆使しながら、木工やステンドグラスといったオリジナルの要素も丁寧に保存されています。建築家のカルロス・ディマス氏は、この設計を「ガウディの宇宙に寄り添うような存在」と表現しています。
文化的な意義
館長のゲイリー・ゴーチエ氏は、この新しいギャラリーが単なる設立にとどまらず、ガウディの建築が持つ「生きた遺産」としての可能性を広げるものであると強調しています。また、バルセロナが「世界建築首都」としての文化的存在感を高める重要な一歩になると語っています。
ギャラリーの運営
新しい現代アートギャラリーでは、年間2回の展覧会が予定されています。来館者はカサ・バトリョの通常の見学チケットを利用して入場でき、単独チケットでのアクセスも用意されています。
2026年は、アントニ・ガウディが没してから100年、さらにバルセロナが「世界建築首都」に指定された記念の年でもあります。これらのイベントとともに、新たに誕生するギャラリーは、歴史と現代アートの融合を楽しむ絶好のスポットとなることでしょう。
公式リンク
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