五感で楽しむ展覧会
2019-07-09 12:00:36

茅ヶ崎市の美術館で五感で楽しむ新しい展覧会が開催!

五感で体験する茅ヶ崎市美術館の展覧会



茅ヶ崎市美術館で開催されている展覧会『美術館まで(から)つづく道』は、視覚や聴覚、触覚、嗅覚を使った新しいアート体験を提供しています。この展覧会は、観覧者にただ美術品を鑑賞するだけではなく、五感をフルに活用してアートを身近に感じさせる試みです。

元々茅ヶ崎市美術館の周辺は、複雑な道が入り組んでいるため、訪れる人々は迷いやすいとのこと。しかし、ある弱視の参加者が美術館までの道のりを「迷路のように楽しんだ」と感じたことから、インクルーシブデザインに基づくフィールドワークが行われました。これにより、道に対する見方が変わり、障害者や高齢者、外国人など、すべての人々が楽しめる場が生まれました。

インクルーシブデザインとは?


インクルーシブデザインとは、高齢者や障害者、外国人など、多様な人々の視点を取り入れ、新しい価値を生み出すためのデザイン手法です。近年、このアプローチが注目を集めており、アートや教育の分野でもその効果が期待されています。この展覧会も、その理念を体現しています。

MULPAプロジェクトとの関係


『MULPA:Museum UnLearning Program for All』は、4つの美術館が連携して実施しているプロジェクトです。このプログラムは、地域住民のミュージアムへのアクセス向上とインクルーシブな教育普及を目指しています。そして、この展覧会もその取り組みの一環として実現しました。

展示作品の一部をご紹介


展覧会では、4組のアーティストによる新作が展示されています。以下に一部を紹介します。

1. 金箱淳一と原田智弘のコラボレーション


聴覚障害者と共に茅ヶ崎の道を散策し、視覚的な風景を音によって表現した作品《音鈴》。この作品では、風の音や風景に感情を持たせ、観覧者に新鮮な体験を提供します。

2. 原良介の絵画作品


原良介氏は、2歳の子どもとその母親とのフィールドワークをもとに《土手の上で》という作品を制作しました。人と自然との距離をテーマにしたこの作品は、観覧者に温かい親しみを感じさせます。

3. 稲場香織の香りパレット


稲場香織氏の《道の香りパレット》は、茅ヶ崎の散歩道の香りを集めた探検用キットです。視覚障害者と共に道を歩き、その香りをパレットとして観覧者に貸し出しワークショップの一環として利用されます。

4. MATHRAXのインタラクティブ作品


MATHRAXによる《うつしおみ》は、触れることで音、光、香りなどの情報が現れる作品。見るだけではない、触れることで全ての感覚が刺激される体験を提供します。

5. アーサー・ファンのインスタレーション


アーサー・ファン氏は散歩の記憶を記録した壮大なインスタレーション《茅ヶ崎散歩記憶細胞》を展示。元々美術家であるアーサー氏の研究とアートが融合した作品です。

貴重な所蔵品も展示


展覧会では、近代の作品も展示されています。萬鐵五郎、小山敬三らによる茅ヶ崎の名所や風景を描いた絵画が観覧できることで、異なる時代の表現者たちと今のアートが交差する機会を提供しています。

開催概要


会期:2019年7月14日(日)~9月1日(日)
時間:10時~18時(入館は17時30分まで)
休館日:月曜日(ただし7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
会場:茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3
観覧料:一般600円(団体500円)、大学生500円(団体400円)
主催:公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
* 協賛:ホルベイン画材株式会社

五感を使ったアート体験が待っていますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

会社情報

会社名
茅ヶ崎市美術館
住所
神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45
電話番号
0467-88-1177

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。