シリアの未来を守るため、私たちにできること
背景
2024年12月、アサド政権の崩壊から8カ月が経過したシリア。表向きには歓喜の声が響く一方で、実際には依然として深刻な人道危機が継続中です。長引く戦争による影響で、教育・保健・食糧・水衛生などの基盤はボロボロです。特に教育に関しては、全国の学校の約40%が損傷を受け、約3人に2人の子どもが学校に通うことができない状況です。
教育の危機
シリアの教育状況は本当に厳しいものです。政府の崩壊後の6ヵ月間で、国外からの帰還者は78万人、国内避難民の帰還者は134万人に達しますが、帰還後の教育環境は整備が追いついていません。ReliefWebの最新レポートによると、現在も約1,670万人が人道的支援を必要としており、その支援要請の85%が未調達という深刻な事態に直面しています。
学校に行けない現実
教育の灯が消えそうな現状において、多くの子どもたちが学校に通い続けるのは困難を極めています。実に、学校に通っていない生徒や一度通った生徒の55%が退学をしています。この高い退学率の一因には、小学校教育の質の低下があり、破壊された校舎や不足する教室により、教師が十分な指導を行うことができません。
また、多くの教師が無給で働く中、生活のために別の職を優先するため、教育の質が下がる原因ともなっています。
Piece of Syriaの取り組み
そんな中、私たち日本発の教育支援NGO「Piece of Syria」は、教育を通じてシリアの未来を守りたいと思っています。特に、シリア北部のアレッポ市内に150人規模の幼稚園を設立するためのクラウドファンディングを開始します。この幼稚園は、厳しい教育環境の中で子どもたちにとって非常に重要な役割を果たします。
幼稚園の必要性
なぜ幼稚園への支援が重要なのか?それは、現在のような困難な状況下においても、幼稚園が基礎教育の土台を築くからです。私たちがこれまで運営してきた幼稚園の卒園生は、退学率が1割以下であり、地元の小学校からは成績が優秀だとの評判を得ています。
幼稚園で楽しく基礎教育を学ぶことで、小学校での学びの定着率が高まり、退学を防ぐ大きな手助けとなります。さらに、幼稚園は心のケアや社会性を育んで、学校生活への適応力を高める重要な場となります。
クラウドファンディングの目標
今回のクラウドファンディングでは、次の目標を掲げています:
- - 幼稚園の教職員12名の人件費
- - 150人分の教科書・文房具・通園バッグ
- - 教材費(画用紙・絵の具など)
- - アクティビティの費用(遠足など)
- - 幼稚園の家賃・光熱費・冬の暖房費
ご支援のお願い
厳しい状況にもかかわらず、シリアの人々は「教育が未来なんだ」との信念を持ち、希望を失わずに前に進んでいます。私たちのクラウドファンディングを通じて、150人の子どもたちに基礎教育や心のケアを届けることができます。
「シリアの未来を共に支えよう」と思ってくださる皆様、ぜひご支援をお願い致します。目標金額は750万円で、期間は9月25日から11月7日です。
詳細と寄付はこちらからご覧いただけます。
皆様の温かいご支援、心よりお待ちしております。