神戸の水素船ZESST
2022-07-25 10:26:04
神戸市で進化する!水素推進のゼロエミッション旅客船「ZESST」とは
神戸市で開発中の水素を動力源とする革新的旅客船「ZESST」
近年、海上輸送における温室効果ガスの削減が世界中で急務となっています。その中で、スイスのAlmatech SAが開発したゼロエミッション高速水中翼船「ZESST(Zero Emission Speed Shuttle)」は、注目を集めています。この船は水素を動力源としており、環境に優しいだけでなく、効率的な移動を提供します。
ZESSTの特性と特徴
ZESSTは、独自の水中翼を搭載することで、水の抵抗を大幅に削減しています。これにより、エネルギー消費をなんと85%も省くことができ、巡航速度はなんと時速50キロに達します。この速度と効率性は、特に渋滞の多い陸路が通れないシナリオで、利用者にとって大きなメリットとなるでしょう。
また、ZESSTはCO2を排出しないため、環境負荷を極力減らし、生態系を守る効果があります。これは、乗客にとっても快適な船旅を提供することにつながります。計画によると、2022年から2028年の間に56,000トンのCO2削減が見込まれています。このプロジェクトは、日本の旅客船業界において新しいエネルギー技術を強力に推進する契機となるでしょう。
日本における実現の可能性
日本は7000以上の島々に囲まれた海洋国です。この特性は、次世代の脱炭素船舶を共同開発するための大きな可能性を秘めています。Almatech SAは、2021年に日本最大の海事プラットフォームビルダーである株式会社e5ラボと提携し、日本市場への本格的なアプローチを開始しました。
そして、この度、兵庫県・神戸市が主催する「SDGs CHALLENGE」にZESSTが採択されたことは、同船の実用化に向けた大きな一歩と言えます。これはスイスと日本両国の技術を結集し、海上輸送における脱炭素革命を推進する具体的なチャンスとなります。
商用化への道
ZESSTの商用航路の実現を目指し、神戸市内でのさらなる実証実験や研究開発が進むことで、持続可能性と収益性を兼ね備えた運航モデルを確立することが期待されています。水素供給や造船、超軽量素材、電池駆動のFC技術、通信、AI、自律型船舶技術など、多岐にわたる領域での日本の優れたテクノロジー企業との連携が不可欠です。これにより、世界市場における競争力を高め、新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。
最後に
Almatech SAは2009年に設立され、宇宙・海事用のシステム開発が主な事業です。水素を動力とするZESSTは、さらなる技術革新と持続可能な未来の海上輸送を実現するためのシンボル的存在です。希望に満ちた新たな航路が、神戸を起点に展開される日が待ち遠しいですね。
会社情報
- 会社名
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Almatech SA
- 住所
- CH-1015 Lausanne SwitzerlandEPFL Innovation Park D
- 電話番号
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