東横インが業務マネジメントアプリを導入
国内で最も多くのビジネスホテルを展開する「東横イン」が、サービス業向けのマネジメントツール「はたLuckアプリ」の導入を発表しました。この取り組みは、全国に342店舗を持つ東横インの職場環境を改善し、業務の効率化を図るものです。
はたLuckアプリとは
「はたLuckアプリ」とは、サービス業の生産性向上とエンゲージメントを目的とした専用アプリです。作業のシフト管理やコミュニケーション、業務マニュアルなどを一つにまとめた機能を持ち、アルバイトやパート社員が気軽に利用できる設計になっています。2019年から提供されており、既に多数のホテルや飲食店、小売業で導入が進められています。
東横インの成長と新戦略
東横インは1986年に第1号店を開業し、現在では46都道府県に展開し、78,831室を保有する日本一のビジネスホテルチェーンに成長しています。それに伴い、地域密着型のホテル運営として、スタッフの地元採用や未経験者の支配人登用を積極的に行っています。今後は「おもてなし」と「労働生産性」を両立させた職場環境の整備を目指し、数多くのプロジェクトを進めていく計画です。
アプリ導入によるテスト結果
2024年4月から行われた「はたLuckアプリ」のテスト導入では、23店舗で以下のような成果が報告されています。
1. 情報共有の円滑化
フロント業務と朝食提供業務との情報交換の強化が実現しました。それまで紙の連絡ノートで行っていた情報共有が、アプリを通じてスピーディーかつ正確に行えるようになりました。これにより、急な業務変更にも迅速に対応できる体制が整いました。
2. サービス品質の向上
客室メイキングのチェック結果を「はたLuckアプリ」の機能で管理することで、各スタッフが自らの業務環境をリアルタイムで確認でき、改善サイクルが構築されました。その結果、サービス品質が向上し、顧客満足度の向上にも寄与しています。
スタッフの反応
テストを実施したスタッフからは、アプリによって「情報の迅速な共有ができる」「安心感が得られる」との声が寄せられています。このようなプラットフォームが、現場のコミュニケーションを活性化させ、労働環境を改善する一助となっていることが明らかになっています。特に、緊急時においての迅速な情報伝達が可能という意見も多く、全スタッフが安心して働ける環境づくりにつながっています。
経営陣の展望
東横インの黒田麻衣子社長は、「商売を楽しみ、働きがいを追求する」という理念のもと、チームワークの重要性を強調します。働く方々の多様性を尊重しながらも、エンゲージメントが向上する環境を整えることが現在の課題であり、その解決策を「はたLuckアプリ」に求めています。
HataLuck and Personの役割
アプリの開発を手掛けた株式会社HataLuck and Personも、大きな役割を果たしています。同社は「働きがいを可視化・分析すること」を目指し、コンセプトは「WorkをLuckに」としています。顧客の意見を反映させ、常に進化するプロダクトの提供を行っています。
今後の期待
今回の「はたLuckアプリ」の全店舗への導入は、東横インにとって新たな試みであり、業務効率を高めることで顧客へのより良いサービス提供につながります。これにより、ビジネスホテル業界のDX推進にも一役買うことが期待されています。今後も、その進捗を注視していきたいところです。