ガーナの電子廃棄物から生まれた美しい再生材の魅力
名古屋市に本社を置く株式会社REMAREが、東京・港区に本社のあるMAGO MOTORS JAPAN株式会社と協業し、アフリカ・ガーナのスラム街アグボグブロシーで回収した電子廃棄プラスチックを活用したテーブル天板を製作しました。このプロジェクトは、ただの製品開発にとどまらず、環境問題が深刻な地域に新たな価値を提供し、持続可能な社会の実現を目指しています。
1. ガーナの電子廃棄物の現状
ガーナは「世界最大級の電子機器の墓場」として知られています。ここでは先進国からの電子廃棄物が大量に投棄され、劣悪な労働環境や環境汚染が問題視されています。その中で、MAGO MOTORS JAPANは現地の人々を雇用し、電子廃棄物から生まれる複合プラスチックを回収・洗浄・分別する活動を行っています。
この取り組みは、スラムに住む人々にクリーンな労働環境を提供し、持続可能な産業の構築を目指すものです。
2. プロダクトの特徴と価値
今回製作されたテーブル天板は、電子廃棄プラスチックを100%使用している点が特徴です。外部の仕上げには、名古屋にある有限会社竹正の高度な塗装技術が利用されています。このプロダクトは、単なるリサイクル品ではなく、美しさと機能性を兼ね備えた「アップサイクルプロダクト」として注目されています。
2.1 高度な塗装技術による仕上がり
再生プラスチックは塗装が難しいため、一般的には取り扱いが難しい素材とされています。しかし、竹正はその技術を駆使して、板材の小口部分まで美しい仕上がりを実現しました。今後、この製品がオフィス家具や建材として利用されることが期待されています。
3. 期待される効果と今後の展望
MAGO MOTORS JAPANは、今後このテーブル天板を始めとする製品を通じて、ガーナで新たな雇用を創出したいと考えています。また、環境問題や貧困問題解決の一助になることでしょう。REMAREの技術により、従来は焼却処分されていたプラスチックが大判の板材として再生され、リサイクルの「出口」が広がります。
ガーナのスラム街から生まれたこの製品は、単なるプロトタイプではなく、未来の循環型社会を示す象徴とされることが期待されています。
4. 業界からの反響
東京都に本社を置くプロロジスは、MAGO MOTORS JAPANの製品をオフィス内装に採用し、以下のようにコメントしています。「高い品質とデザイン性を兼ね備えた素材は空間に心地よいアクセントを生み出し、業務を豊かにしています。社会問題への意識をさらに広げる効果にも期待しています。」
5. 会社概要
MAGO MOTORS JAPAN、株式会社REMARE、有限会社竹正の各社は、持続可能な社会を目指し、今後も多様な協業を通じて新たな価値を創出することに努めていきます。このプロジェクトは、環境保護や社会貢献を実現するための具体的な道筋を示しています。
このように、ガーナの電子廃棄物を利用した再生材は、社会課題解決の一環として、未来に向けて希望の光となることが期待されています。