日本人は沈黙に対して敏感なのか?
春は新生活のスタートする季節。新しい人との出会いがある一方で、コミュニケーションがうまくいかないこともあるでしょう。その結果、沈黙が訪れることもあります。多くの人が「沈黙=気まずい」と考えているかもしれませんが、実際のところ、沈黙には様々な意味が含まれます。「雄弁は銀、沈黙は金」というように、沈黙が価値を持つ場合もあります。
多くの国で、沈黙の感じ方が異なるという可能性があります。その中でも、日本人は特に沈黙に敏感だという印象が強いです。オンラインの語学学習プラットフォーム、Preply(プレプリー)は、沈黙に対する国際的な感覚を調査しました。全世界で27,000人以上の人々からのデータをもとに、日本人の沈黙への耐性が明らかになりました。
沈黙が気まずさを呼ぶ秒数
調査によると、日本人が沈黙に気まずさを感じるまでの時間は平均7.8秒で、これは世界平均の6.8秒よりも長い結果となりました。日本においては、相手に迷惑をかけないようにする文化や「空気を読む」ことが重視されており、あまり親しくない人との沈黙は特に気まずく感じられることが多いようです。
また、日本で最も気まずい沈黙のシチュエーションは「見知らぬ人との何気ない会話」で、第二位が「初デート」という結果が出ました。これらのシチュエーションでは、不安やプレッシャーを感じやすくなるのです。
上司との沈黙
調査では、日本人が特に気まずさを感じる相手は上司であることが分かりました。日本の職場文化では、上司とのコミュニケーションが円滑であることが求められ、会議や仕事の場面で沈黙が続くと不安を感じる人が多いのです。
このように、日本人は沈黙をあまり感じない傾向にあるものの、特定のシチュエーションではそれが気まずさにつながることがあるのです。反対に、沈黙を美徳と捉える文化も存在します。たとえば、タイの沈黙の耐性は8.1秒とさらに長く、沈黙を考えを深める機会と捉える傾向があります。
各国の沈黙に対する感じ方の違い
ブラジルの場合、沈黙に対する感じ方は全く異なります。ブラジルでは「人前で話している時」の沈黙が最も気まずいとされており、その割合は47.7%にも上ります。ブラジルでは、沈黙が「自信のなさ」と受け取られることが多く、公の場で沈黙が続くことに対して強い不安があることが示されています。
日本では、感情を表現することが控えめであり、沈黙があってもお互いにじっくり考える時間と捉えられる場合もあります。このような文化の違いが、沈黙に対する評価や耐性の違いを生み出しているのかもしれません。
沈黙の文化的側面を理解する
沈黙には、国や文化によって異なる側面があることが分かりました。多くの国で、人々は沈黙を不快に感じることもある一方で、それをポジティブに捉える文化もあります。特に、日本やタイでは沈黙を自然なものとして受け入れ、気まずさを感じにくい傾向があります。
「沈黙」の意味を国や文化によって異なることを理解することは、異なる国の人たちとのコミュニケーションを円滑にするために重要です。沈黙を恐れずに、相手とのコミュニケーションを進めていくことで、より豊かな人間関係を築くことができるのです。
まとめ
この調査結果から、日本人は比較的沈黙に長く耐えることが分かりました。お互いの文化や価値観を理解することで、より良いコミュニケーションを図ることができます。オンライン語学学習プラットフォーム「プレプリー」では、多国籍のネイティブスピーカーによるレッスンがあり、異なる文化に対しての理解を深めることができます。外国の方とのアクシデントを避けるためにも、プレプリーを活用してみることをお勧めします。