家業×デザインの展望
2024-03-19 13:00:02
新世代が挑む日本の家業モノづくりの未来をミラノで発表
新たなスタンダードの確立を目指して
2024年4月、ミラノデザインウィークで開催される「NEW NORMAL NEW STANDARD 4 -Japanese Maison-」では、日本の家業を継ぐ若手とデザイナーが一体となり、新たな挑戦を発表します。このプロジェクトは、COVID-19によって変わりゆく社会に適応し、新たなスタンダードを切り開くことを目的として、2020年から始まりました。
過去の展示では、「感染症対策」や「防災」をテーマに取り上げ、時代のニーズに応じたデザインを模索してきましたが、今年はより日本の伝統的な家業の「ものづくり」に焦点を当てた展示に進化します。このような背景には、日本の企業の多くが中小企業であり、特に家業の継承にまつわる課題があることが挙げられます。
家業の継承と変革
家業を継ぐ若手後継者たちは、伝統を重んじながらも、未来を見据えた改革に挑戦しています。プロジェクトに参加する企業は、アパレルやゴム製品、段ボール、屏風など多岐にわたり、それぞれの分野の第一線で活躍するデザイナーとコラボレーションすることで、7つの新しい作品を生み出します。
多彩な参加企業とデザイナー
参加する企業には、片岡屏風店や五十嵐製箱、KIPS、谷口化学工業所、東商ゴム工業、大化産業、江北ゴム製作所といった歴史あるメーカーが名を連ねています。そして、デザイナーには、浦田孝典、江口海里、伊澤真紀、嶋野陽介、秋山かおり、土井智喜といった才能豊かなクリエイターたちが参加。彼らが生み出す作品は、伝統技術と現代デザインが融合したものになることでしょう。
環境に配慮した空間デザイン
展示会場は、ニットの端材と再利用可能な紙製什器を活用したコンパクトな構成で行われます。これにより、環境への配慮と共に、デザインの新しい在り方を示す試みとなっています。特に、持続可能性に対する関心が高まっている今、こうした取り組みは大きなメッセージを映し出します。
展示の詳細
展示は、2024年4月15日から20日までの期間、イタリア・ミラノのZona Kにて開催され、入場料は無料です。ミラノの地で、日本の「家業モノづくり」がどのように展開するのか、その目撃者としてぜひ足を運んでみてください。
この展示は、後継者とデザイナーの協業によって成し遂げられる新しい価値の創造を象徴しています。歴史ある企業と若手がどのように手を取り合い、未来に向けた第一歩を踏み出すのか、期待が募ります。
特別協力と未来への教訓
スポンサーの荒川技研工業は、1975年に世界初のワイヤーグリッパーを開発した企業であり、時代に応じた課題解決を行ってきました。その基盤を受け継ぎつつ、さらに進化を続ける家業たちの姿に、他の市場でもインスピレーションを与えることでしょう。
今後も家業を継ぐ若者たちがどのようにモノづくりの世界で新しい価値を生み出していくのか、その行く末に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
soell株式会社
- 住所
- 東京都中央区湊3-5-2-3F
- 電話番号
-