アートと技術が融合するランプ「TOUKI」
ベルナルドが手掛ける新作のアートピースランプ「TOUKI」は、セネガル出身のアーティスト、オマー・ヴィクター・ディオプとの貴重なコラボレーションによって誕生しました。この作品は、199個の限定製作で、アートと磁器技術の完璧な融合を体現しています。
オマー・ヴィクター・ディオプのアート哲学
オマー・ヴィクター・ディオプは1980年にセネガルのダカールで生まれ、ファッションやビジュアルアートからインスピレーションを得て独自の作品を創り出しています。彼の作品には、歴史的な文脈や現代的な観点が巧みに織り交ぜられており、特にセルフポートレートを通じた自己表現が特徴的です。
今回の「TOUKI」は、彼にとって初めての三次元作品という新たな挑戦でもあります。この磁器彫刻は、アフリカ系譜の旅を象徴する多くのシンボルを内包し、彼のアートに新しい章を刻むものです。オマーは、「この作品を通じて、私のビジョンを具現化することができた」と語っています。
磁器技術の壮大な挑戦
「TOUKI」の制作は容易なプロセスではありませんでした。ベルナルドの工房が誇る磁器技術を駆使し、造形から彫刻、彩色まですべての技術が要求されました。特に、フランス磁器の源ともなる素焼き技術へのオマージュが作品に反映されています。オマーが描くキャラクターを生き生きとさせるため、モデラーは高度な専門知識を駆使しました。
それぞれの彫刻部分は鋳造され、細心の注意を払って組み立てられます。仕上げには、手の込んだ彫刻のディテールが施され、見事に表現されました。この過程での職人技術の結晶が「TOUKI」を特別な存在にしています。
ランプとしての機能美
「TOUKI」は単なるアートピースではなく、実際にランプとしての機能も備えています。オマーが追求した黒檀色と半光沢のフェイス仕上げの達成には、多数の試作が必要でした。この作品は、光が通る磁器の特性を活かした設計により、ランプの光は温もりと柔らかさを感じさせます。
また、襟元や頭部の手描きのゴールドニュアンスは、古代ギリシアのスーダンへのオマージュであり、クシュ王国第25王朝の黒いファラオの彫像を彷彿とさせるデザインです。ディオプは「想像以上の完成度を目指した」と述べ、自身のアイデアがこの作品の中に見事に表現されていることに喜びを感じています。
TOUKIの魅力と展望
新たなアートピース「TOUKI」は、オマー・ヴィクター・ディオプの独特なスタイルに、ベルナルドの伝統技術が融合した作品です。彼がマグニン-Aギャラリーに所属する今、TOUKIは彼の芸術的探求の集大成とも言える存在となっています。
テクニカルな側面とアートが見事に組み合わさったこのジェムは、訪れる人々に強い印象を与えることでしょう。将来的には、さらなるアート作品の創作や展示が期待されます。
このように、オマー・ヴィクター・ディオプの「TOUKI」は、アートとテクノロジーが共存する新たな形を示しています。興味のある方は、ベルナルド表参道店に足を運んで、その目で確かめてみてはいかがでしょうか?
お問い合わせ先
ベルナルド表参道店:03-6427-4470