国内初のバイオ混合燃料供給に向けた新たな取り組み
出光興産、国内初の外航船舶向けバイオ混合燃料供給を開始
出光興産株式会社は、兼松株式会社との協業により、国内石油元売りとして初となる外航船舶向けのバイオ混合燃料の供給をスタートさせました。この新たな取り組みは、環境保護の観点から海運業界における脱炭素化を促進することを目的としています。
バイオ混合燃料とは？
バイオ混合燃料は、重油に脂肪酸メチルエステル（FAME）を混ぜることで作られた燃料です。これにより、従来の船舶燃料よりも約20%のCO₂排出量の削減が期待されます。特に、使用済み食用油を原料としたFAMEは、持続可能なエネルギーとして注目されています。
外航船舶向けバイオ混合燃料の供給体制
今回の取り組みでは、兼松油槽株式会社の海上出荷設備を活用してバイオ混合燃料を供給します。出光は川崎汽船株式会社などの海運会社に対して供給を開始しており、2026年3月までに5,000トンの供給を目指しています。この供給量は、載貨重量30万トンの大型船舶が約50日間に必要とする燃料量に相当します。
脱炭素へ向けた運航試験
前提として、出光は2023年から2024年にかけて北海道で内航船舶を対象にした運航試験を実施しています。寒冷な環境下でも、バイオ混合燃料が従来の燃料と同様に安定して運航できることを確認しました。これにより、安全且つ効率的な燃料供給が実現できる可能性が示されました。
ISCC認証の取得
出光と兼松は、今回のバイオ混合燃料の製造および供給において、ISCC認証を取得しています。この認証は、持続可能な原材料がサプライチェーン全体で使用されていることを証明する国際的な制度です。これにより、より環境に配慮した燃料供給が可能となります。
未来の展望
今後、出光はバイオ混合燃料の需要に応じて供給量の増加にも対応できる体制を構築することを検討しています。また、CO₂を原料とするe-メタノールを用いた燃料の国内供給体制の構築も目指しています。これにより、海運業界における脱炭素化の進展に大きく貢献していくことを目指しています。
まとめ
出光興産の新たなバイオ混合燃料の供給は、海運業界の持続可能性を高める重要な一歩です。環境への配慮が求められる現代において、この取り組みがどのように展開していくのか、今後の進展に注目です。
会社情報
- 会社名
- 出光興産株式会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町１－２－１
- 電話番号
- 03-3213-3115
トピックス（エンタメ）
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。