会津大学発ベンチャーStoDの挑戦
福島県会津若松市に本社を置く株式会社StoDは、AIを活用したエンジニア採用支援プラットフォーム「Gitty」を展開し、地域格差の解消を目指しています。6月30日、同社の「Gitty」が、総務省の2025年度「安全性・信頼性を確保したデジタルインフラの海外展開支援事業」地方枠に採択されたことが発表されました。この支援により、StoDは韓国とモンゴルのエンジニア地域格差を是正するため、本格的な展開に乗り出します。
「Gitty」が実現する採用の公平性
「Gitty」は、AIがGitHub上のソースコードを解析し、エンジニアの技術力を客観的にスコア化します。この手法により、履歴書や学歴に左右されず、純粋に開発スキルに基づいた公平な採用機会を創出します。これにより企業は、面接だけではわからない実践的技術力を事前に把握し、採用ミスマッチを大幅に削減することが可能となります。
地域格差是正に向けた取り組み
韓国とモンゴルにはそれぞれ特有のエンジニア採用の地域格差が存在しています。韓国では優秀な人材が都市部に集中し、地方では人材確保が困難な状況です。一方、モンゴルではIT教育が進む中で、実務的なスキル評価基準が不足しているという課題があります。「Gitty」はこれらの課題を解決するため、両国の企業と学生に新たな出会いの機会を提供し、経済発展に寄与することが期待されています。
産官学連携による推進
本プロジェクトは、StoDを中心に、総務省や福島学院大学などの産官学の強力なパートナーシップによって推進されます。総務省は、信頼性の高いデジタルソリューションの海外展開を支援し、その一環としてこのプロジェクトを採択しました。また、福島学院大学は、韓国での事業展開やビジネス支援を担い、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所も事業化支援を行います。
GitHubを活用した独自の評価システム
「Gitty」は、学生エンジニアが自分のGitHubアカウントを登録し、AIがソースコードを解析することで、スキルや開発傾向をスコアで可視化します。これにより、企業は履歴書では見えない実技力を把握でき、採用のミスマッチを防ぎながら採用プロセスを効率化します。また、この仕組みは国境を越えてエンジニアが公平に評価される環境を整えるものです。
今後の展望
来る2025年からは、本格的にプロジェクトが始動し、副次的に地域社会への経済波及効果も期待されています。案件発掘から提案、受注へと進む中で、韓国とモンゴルでの成功モデルを確立した後は他の地域への展開も視野に入れています。代表取締役の能勢航羽氏は、「地方から世界の舞台に立つエンジニアが正当に評価される未来を目指し、全力を尽くします」と述べています。
最後に
「Gitty」の中核を担う株式会社StoDは、技術評価基盤としての役割を果たし、地域の若者が活躍できる社会を実現すべく挑戦し続けます。詳細については公式サイトをご覧ください:
Gitty公式サイト。