新たな挑戦を促すプログラム
2023年、YOLIとDProはITエンジニア育成において画期的な協業を発表しました。このパートナーシップでは、AIを利用した教育手法に加え、受講生の経済的な負担を軽減する「出世払い」(ISA: Income Share Agreement)を取り入れることで、挑戦のハードルをほぼゼロにする新しい教育プログラムを提供します。
DProの実績と目指す未来
DProはこれまでにおよそ9,100名の受講生を指導し、富士通やアクセンチュア、楽天、ZOZOなどの名だたる企業へ多くの卒業生を送り出しています。その中で、AIネイティブな時代を見据えたカリキュラム開発に取り組み、FAQ応答やコードレビュー、カリキュラム設計を自動化しています。これにより、受講生はより低価格で質の高いプログラミング教育を受けることが可能になりました。
出世払いISAとは?
出世払いISAは、受講生が卒業後に年収が特定のラインを超えた場合にのみ、学費を支払うという仕組みです。このモデルの魅力は、経済的なリスクを大幅に抑えられる点です。もし病気や失業などで年収がラインを下回った場合、支払いは自動的に停止します。
リスキリングの三つの壁
日本におけるIT人材の不足を解消するためには、リスキリングが不可欠です。しかし、現状では次のような三つの高い壁が存在します。
1.
払えない: 最近登場した生成AIを活用した安価なプログラミングコースもありますが、学費は依然として50万円以上が相場です。多くの若者にとって、この金額は全財産に相当し、挑戦のハードルを高くしています。
2.
借りられない: 大学を卒業する多数の学生は、平均約344.9万円の奨学金負債を抱えています。この状況では新たに学費を借り入れることが難しく、前払い型の教育ローンは現実的ではありません。
3.
続かない: 独学を選ぶ学習者の約80%が、開始から3か月以内に挫折しています。学費負担を避けられても、継続的に学習する意欲のなければリスキリングの成果は得られません。
生成AIと出世払いで挑戦が容易に
この三つの壁を乗り越えるためには、生成AIによって学習コストを軽減するテクノロジーと、出世払いを活用した金融設計が不可欠です。DProの新コースには次のような特徴があります。
1. 生成AIによる学費削減
生成AIを活用した自動化により、運営コストを圧縮します。また、最新技術を即座に反映し、常に質の高い学習環境を維持します。
2. 出世払いで経済的リスク削減
受講生は卒業後にのみ学費を支払うため、経済的負担を大幅に軽減できます。これは、受講生のキャリアが成功に繋がるほど、支払いが発生する仕組みです。
3. 挫折しないためのサポート
出世払いISAを利用することで、受講生は自らのキャリア成功が学費に直結するため、強い伴走インセンティブが生まれます。加えて、AIを駆使したカリキュラムにより、受講生は実際の課題を自力で解決する力を身に着けることができます。
挑戦の扉を開く新コース
DProとYOLIは、年内に新コースを開講する予定で、教育を受けたくても受けられない多くの人々に新たな可能性を提供するプロジェクトを進行中です。今回の協業により、ITリスキリングへのアクセスがより身近なものとなり、誰もが学びやすくなる環境を追求します。DProの代表取締役野呂浩良氏は、この取り組みが「払えない・借りられない・続かない」の三つの壁を取り払うことを目指していると述べています。
まとめ
YOLIとDProの提携は、ITエンジニア育成の新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。今後、経済状況に関わらず学び続けられる環境が整備されることになれば、多くの人々が新しいチャンスを手にすることができます。この取り組みが持つ意義は、これからの時代において非常に重要です。