バンコクでの国際ワークショップ
2026年3月2日、タイのバンコクで「Advancing Low-Carbon Livestock Production through a Japan–ASEAN Partnership」と題された国際ワークショップが開催されました。このイベントにおいて、Green Carbon株式会社の代表取締役である大北潤氏が日本の畜産における温室効果ガス削減の実践事例を紹介しました。
国際的な低炭素畜産の必要性
このワークショップは、日本とASEAN地域の産業、学術機関、政府が連携して低炭素型畜産を実現する方法を議論する機会となりました。国連食糧農業機関(FAO)などの分析によると、畜産による温室効果ガス排出量は世界全体の10〜20%を占めており、特に牛由来のメタンガスが重要な排出源であることが指摘されています。メタンは二酸化炭素に比べて短期的な温暖化作用が大きく、これを削減する取り組みが急務です。
Green Carbonの取り組み
Green Carbonは「Financing Livestock GHG Emission Reduction through Offsetting and Insetting – Japan Case Studies」と題し、日本における畜産メタン削減プロジェクトについて発表しました。このプロジェクトでは、日本政府のメソッド「AG-002」を利用し、強制発酵設備の導入によってメタンと一酸化二窒素の排出を削減します。具体的には1頭の牛あたり年間に約2トンのCO₂を削減する農業モデルを構築し、今後数年でクレジットの発行量を増加させる計画を立てています。
排せつ物管理とメタン削減
ワークショップでは、まず排せつ物管理を通じての温室効果ガス削減事例が紹介されましたが、今後は牛の消化過程からのメタン削減についても積極的に研究を進めていくことが強調されました。日本では、新たに策定されたJ-クレジット制度により、メタン削減が期待されており、Green Carbonもこの新制度を活用した手法の開発に取り組んでいます。
ASEAN地域への展開
また、タイを含むASEAN諸国でも温室効果ガス排出の削減に向けた取り組みが進んでいます。Green Carbonは、日本で得た経験を活かし、ASEANの畜産業界における脱炭素施策を強化し、農家の経営改善にも貢献していく方針です。
まとめ
Green Carbonは「生命の力で、地球を救う」というビジョンを掲げ、持続可能な農業の実現を目指して科学的知識と金融構造を融合させたプロジェクトを開発しています。今後も、このような国際的なワークショップを通じての知見の共有と技術の進化が加速していくことでしょう。アジア全体への影響力を発揮する中で、Green Carbonの取り組みは、持続可能な未来に向けての大きな一歩と言えます。