関係人口の把握と活用に関する実態調査
一般社団法人自治体DX推進協議会(以下、GDX)は、全国の自治体を対象に「関係人口の把握と活用に関する実態調査」を実施しました。この調査は2026年7月から8月にかけて行われ、246の自治体からの回答が集まりました。本記事では、その結果に基づく活用の現状と課題について詳しく解説します。
調査結果の概要
調査の結果、数値化に着手した163自治体のうち、20.2%が「ほとんど活用できていない」と回答しました。これにより、自治体が直面している課題にはおおむね以下の三つの壁が浮かび上がりました。
- - 測れない:施策の効果を数値で把握できない
- - 分かれている:部門ごとにデータが分断されている
- - 続かない:継続的な関係構築につながらない
ほとんどの自治体(96.3%)は何らかの課題を認識しています。このことは、関係人口の活用が想定以上に難しいことを示しています。
活用目的の偏り
また、調査によると、関係人口のデータを用いる主な目的は「イベントや事業の案内」が48.5%、「議会への説明資料」が44.2%、「施策の効果測定」が39.9%と、ほとんどが案内や報告に集中しています。EBPM(Evidence-Based Policy Making)としての活用は14.7%にとどまり、今後の施策に関してより効果的な活用が求められています。
データ活用の多面的ニーズ
興味深いことに、関係人口データの活用希望は「関係の維持・深化」が80.6%と最も高い結果となりました。このことは、移住や定住に偏らず、多様なニーズが存在することを示唆しています。「シティプロモーションやふるさと納税の促進」などもそれぞれ70.2%、74.4%と高い意向が示されています。
直面している課題
調査結果から、自治体が抱える問題も明らかになりました。最も多いのは「施策の効果を測れない」と感じるもので、次いで「部署ごとのデータ分断」や「継続的な関係づくりにつながらない」ことが続きます。これを克服するためには、各部署が協力し合い、全体のデータをまとめる仕組みが必要です。
現場の声
自由記述からのフィードバックでは、「単に関係人口の数だけではなく、彼らの関心や本音を理解することが重要である」という意見もありました。多様な関係人口を一まとめにせず、目的に応じた施策を検討することが求められています。
無料オンライン報告会の案内
この調査の結果を広く知ってもらうため、GDXは2026年8月19日(水)に無料オンライン報告会を開催します。具体的な調査結果やその分析を深める機会となりますので、ぜひ事前登録をお待ちしております。
開催概要
- - タイトル:関係人口の把握と活用に関する実態調査報告会
- - 日時:2026年8月19日(水)10:00〜11:00
- - 形式:オンラインウェビナー
- - 参加費:無料(事前登録制)
まとめ
関係人口の把握と活用に関するこのアンケート調査は、自治体が地域における人との関係を強化するための重要なステップを示しています。数字だけではなく、実際の声に耳を傾け、多面的なアプローチを試みることが、今後の地域づくりにおいて不可欠です。調査結果を基にした集連携のための報告会にぜひご参加ください。