パリ・モーターショーにおけるトタルエナジーズとヴァレオのEV革新パートナーシップ
パリ・モーターショーでの革新
2023年のパリ・モーターショーで、トタルエナジーズとヴァレオが次世代電気自動車(EV)に向けた新たなパートナーシップを強化することを発表しました。この連携により、EVバッテリーの性能向上とカーボンフットプリントの削減を目指した革新的なソリューションの開発が進むことが期待されています。今回の提携には二つの主要な目的があります。
1. EVバッテリー用の冷却ソリューションの開発
トタルエナジーズとヴァレオは、2022年以来、EVバッテリーの最適温度を保つことを目的とした液浸冷却技術の共同開発を行ってきました。この技術では、誘電性液体を使用し、バッテリーの自律性を高め、火災リスクを軽減させることを目指しています。現在、この技術の超急速充電におけるパフォーマンスを確認するための実証実験が進行中です。
2. 複数の車両システムへの応用
このパートナーシップのもう一つの柱は、車両の他のシステムに新しい液浸流体の利点を拡張するというものです。最終的な目標は、エネルギー効率が高く自律性の優れたEVに向けた新しい熱管理システムの開発です。これにより、電気自動車の性能向上が期待できるとともに、さらなる環境保護にも寄与します。
トタルエナジーズとヴァレオによるこの連携は、より持続可能で安全なEVの実現に向けたコミットメントを再確認させるものです。トタルエナジーズの最高技術責任者であるMarie-Noëlle Semeria氏は、次のように述べています。「私たちの提携は、超急速充電を可能にする浸漬液を用いて、バッテリーおよびEVの熱管理に革新をもたらします。この革新により、EVの性能が向上するだけでなく、CO2排出量の削減にも繋がります。」
ヴァレオのパワー・ディビジョンの最高技術責任者、クリストフ・デロヴラン氏は、「私たちの提携により、バッテリーの熱管理における安全で効果的なソリューションが加速されています。熱管理を最適化したアプローチは、全体のパワートレインにも応用される段階に至りました。この協力関係は、アフォーダブルで信頼性が高く低炭素のEVを実現するためのヴァレオの戦略にとって重要な要素です。」と語っています。
企業の紹介
ヴァレオ
ヴァレオは、自動車メーカーとの協力を通じて、移動手段をよりクリーンで安全、そして賢くするための革新を追求するテクノロジー企業です。2023年には、グループの売上高は220億ユーロに達し、112,700人以上の従業員が29カ国で175の工場、66の研究開発センター、20の物流拠点を展開しています。ヴァレオはパリ証券取引所に上場しています。
トタルエナジーズ
トタルエナジーズは、世界的にエネルギーを生産・販売する総合エネルギー企業です。石油やバイオ燃料、天然ガス、再生可能エネルギーなど、幅広い分野で事業展開しており、持続可能性を企業戦略の中心に据えています。約120カ国で10万人以上の従業員が、クリーンで信頼できるエネルギーの供給に取り組んでいます。
この画期的なパートナーシップは、未来のEV技術を支える重要な一歩であり、環境への影響を最小限に抑えながらクリーンな移動手段の実現への道筋を示しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社ヴァレオジャパン
- 住所
- 東京都渋谷区元代々木町30-13 ONEST元代々木スクエア4階
- 電話番号
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03-5465-5710