静岡文化芸術大学とVoiceCastが共同研究を開始
最近、株式会社VoiceCast(東京都国立市、代表取締役:細谷海)と公立大学法人静岡文化芸術大学(理事長:横山俊夫)は、絵本制作におけるAI活用に関する共同研究契約を締結しました。この研究の目的は、AIを導入することによって、絵本制作の現場での効率化を図り、クリエイターが持つ創造力を最大限に引き出すことにあります。
共同研究の背景
現代の子ども向けコンテンツは、絵本だけでなく、デジタル絵本や3Dアニメーションなど、様々な形に進化しています。しかし、これらの作品を制作するには、多くのクリエイターが協力し合う必要があり、製作にかかるコストや時間が増大する傾向にあります。そこで、VoiceCastが開発中の「脚本生成システム」を活用することで、これらの課題を解決することを目指しています。このシステムを使うことで、従来は数週間を要していた初稿の作成から修正、絵コンテ生成まで、さまざまな工程を一つのプラットフォームで管理し、コストと制作時間を大幅に縮小できる可能性があります。
研究の概要
1. 調査・情報収集フェーズ
このフェーズでは、既存の絵本制作フローや先行研究をレビューし、各プロセスにおけるAIの活用ポテンシャルとその課題を洗い出します。
2. 実証実験フェーズ
次に、VoiceCastが開発予定の脚本生成システムを利用し、実際に絵本の脚本や絵コンテを自動生成・編集します。脚本家やイラストレーター、動画編集者などが関わる過程において、AIがどの程度制作に寄与できるのか検証することを目的とします。
3. 課題抽出・最適化提案フェーズ
実験結果を元に、AIが補助すべき工程と人間にしかできない工程を明確に分け、将来的な制作フローの最適化に向けたガイドラインを作成します。
期待される成果
AIとクリエイターの協働により、新しい絵本制作のワークフローが確立されることを期待しています。また、学術論文や発表資料の共同執筆、脚本生成システムの機能拡張ならびに商用化の可能性についても実証可否を試みます。加えて、子育て支援コンテンツ市場において、新たなコンテンツ制作が実現することを目指しています。
共同研究に対するコメント
静岡文化芸術大学のデザイン学部教授、かわこうせい氏は「絵本は人生の初期に触れるメディアであり、心を豊かに育む重要な存在です。本研究ではAIの活用によって、どのようにより良い絵本を生み出すかを探求します」と述べています。
また、株式会社VoiceCastの細谷海代表取締役も「絵本は奥深いコンテンツであり、クリエイターの創造性が不可欠です。この研究を通じて、絵本のさらなる可能性を開拓していきます」と意気込みを語っています。
会社概要
株式会社VoiceCastは、デジタル絵本や3DCGアニメを中心とした子供向けコンテンツの制作・配信から、AIを活用した制作の効率化までを手掛ける企業です。創業は2023年8月で、子どもたちに新しい可能性を提供するために努力を続けています。
VoiceCast公式サイト