東北の風土を感じるtsumugiの魅力
「tsumugi」は、東北6県の風土や歴史、そして食文化を一晩で楽しめる独特なレストランです。ただの飲食店という枠を超え、旅行のような体験を提供しています。料理や食材はもちろんですが、飲み物や食器、カトラリーに至るまで全てが、東北の職人たちによって紡ぎ出されています。そのため、tsumugiでの食事は、単なる食事以上のものとなります。
受賞歴を持つオーナーシェフの技
オーナーであるシェフ早川光は、秋田県の鹿角市出身。彼の料理人としての歩みは18歳から始まり、東京で20年間の修行を経て、多岐にわたる料理ジャンルを学びました。和食はもちろん、フレンチやスペイン料理、イタリアンなど幅広い経験を持つ彼は、子どもの頃から祖母と一緒に作った秋田の郷土料理が今の料理への興味のきっかけとなりました。
早川シェフは、日本最大級の料理コンペティション「RED-35」で2度のブロンズエッグを獲得し、また「Premio Acci」では全国イタリア料理コンテストの準優勝、そして「Chef 1 グランプリ」ではイタリアン全国ベスト5に選ばれるなど、数々の受賞歴を持っています。彼の料理は、ジャンルに囚われず、東北をテーマにした独自のストーリーを持つ唯一無二のものです。
多彩なコース料理とその体験
tsumugiのコース料理は、東北6県を描いた漆器に、各県の名物料理をモチーフにした一口サイズのアミューズから始まります。例えば、盛岡冷麺やじゃじゃ麺、さらには稲庭うどんを独自にアレンジしたものなど、地元の食材を中心にした縦横無尽な料理が展開されます。なお、レストランではお酒が飲めない方のために自家製のノンアルコールドリンクも豊富に用意されています。
コースの最後には、立体的な東北地図の上に乗せられたデザートとともに、東北のお茶をお楽しみいただけます。料理は地図で始まり、地図で終わる特別な仕立てになっており、全体を通じて東北の魅力が詰まっています。
1周年の特別コースの詳細
tsumugiは、1周年を迎えるにあたって特別コースを提供しています。その目玉となる料理は2種類です。1つ目はイタリアンのスペシャリテでもあるラヴィオローネ。三陸の毛蟹を贅沢に使用したクリームソースに、岩手のブランド卵の卵黄を包み込んだパスタです。ナイフを入れると内部からとろりとした半熟卵が出てきて、削った黒トリュフの香りが料理全体に広がります。
2つ目の目玉料理は、岩塩で包み込んでじっくりと火入れした岩手の短角牛の肉料理です。岩塩を通して絶妙な食感と味わいが引き出され、和食時代に培ったソースや薬味が、更なる深みを加えます。これらの料理は、tsumugiならではのライブ感溢れるカウンターで提供され、目の前で出来たての料理を楽しむことができます。
まとめ
東北の風土と歴史を一晩で味わえるtsumugiは、ただの食事ではなく、まるで一つの旅のような体験ができます。その独創的な料理と温かいもてなしは、訪れる人々に特別な思い出をプレゼントしてくれることでしょう。1周年を迎えた今、ますます目が離せないレストランです。