誰もが主役になれるサッカースタジアムを目指して
特定非営利活動法人ADDS(東京都杉並区、代表:竹内弓乃・熊仁美)は、サッカークラブ「クリアソン新宿」(東京都新宿区、代表取締役社長:丸山和大)と連携して、2026JFL CUPの開幕戦に合わせた新たな取り組みを実施しました。それは、スポーツ観戦を、全ての人が楽しめる環境にするための初の試みともいえるものでした。3月20日、国立競技場内のMUFGスタジアムにて、「センサリールーム」および自閉スペクトラム症(ASD)を疑似体験できるプログラム「ダイエク」(Diversity Experience)が行われました。
センサリールームの運営
スタジアム特有の環境は、多くの観客に興奮を与える一方で、感覚過敏を持つ方々にとっては大きな障壁となることがあります。そこで私たちは、感覚過敏や発達特性を持つ方々とその家族が安心して観戦できる空間を提供するために、センサリールームを設けました。
スペースの設計
今回設置したセンサリールームは、2部屋と共有スペース1部屋で構成され、総勢13名の利用者が参加しました。お子様たちや成人の当事者が周囲を気にすることなく観戦を楽しめるように、環境を整備しました。特に高評価だったのは、感覚的に快適な配慮がなされた点です。利用者からは「以前は刺激でパニックになったが、今回は最後まで安心して楽しめた」などの声が寄せられました。
環境調整と支援
利用者からのフィードバックをもとに設計された環境には、リラックスエリアや身体を動かせるアクティブエリアが含まれています。さらに、視覚支援ツールとして選手の顔写真ボードやルール解説ボードも用意され、お子様たちが楽しみながら観戦できる工夫がされていました。元サッカー日本代表の森岡隆三さんや石川直宏さんとの交流もあり、特有の環境での観戦がより楽しいものになりました。
「ダイエク」(Diversity Experience) の実施
もう一つの取り組みとして、「ダイエク」と呼ばれる疑似体験プログラムが行われました。このプログラムでは、視覚や聴覚に制限をかけた状態でスタジアムを体験することで、当事者が感じる刺激や不自由さを理解することを目的としています。参加者17名は、専用のメガネや集音機を用い、通常の観戦環境では味わえない特別な体験をしました。参加者からは「感覚の特異性への理解が深まった」という声が多く集まり、意識の変化を促すことに成功しました。
今後の展望
今回の取り組みを通じて、ADDSは専門的な環境調整と周囲の理解促進の二つの側面からスタジアムのアクセシビリティ向上に貢献していると確信しています。今後もクリアソン新宿と共に、「誰もが主役になれるスタジアム」のモデルを新宿から世界へと発信していく予定です。私たちの活動が、全ての人々にとってスポーツ観戦を楽しいものにする一助となることを願っています。
ADDSとクリアソン新宿の使命
ADDSは「発達支援が必要な全ての人が自分らしく生きられる社会を実現する」というミッションを掲げ、様々な支援活動を展開してきました。一方、クリアソン新宿は「Enrich the world.」をスローガンに掲げ、サッカーを通じた感動の創造を目指しています。両者のコラボレーションにより、誰もが楽ししめるスタジアムづくりが加速していくでしょう。
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