Zen Intelligence、建設現場の無人化へ15億円調達
建設業界は現在、深刻な人手不足と高齢化の課題に直面しています。この状況を受けて、Zen Intelligence株式会社はシリーズAラウンドで15億円という巨額な資金を調達しました。調達した資金は、AI技術を活用して建設現場の無人化を目指すプロジェクトに集中投資される予定です。
建設業界の課題と無人化の必要性
建設業界では、慢性的な人手不足が問題視されています。2030年までに建設技術者や技能工が大幅に不足すると予測されており、このままではプロジェクトの進行が難しくなる恐れがあります。さらに、働き方改革の影響で労働時間に制限が設けられ、業務が一層厳しくなる中、AI技術を駆使して現場の無人化を進めることが急務とされています。
Zen Intelligenceは、現場データの収集と分析を行う「zenshot」というプロダクトを提供しています。これにより、建設現場の情報をデジタル形式に変換し、現場監督は遠隔地からも状況を把握・管理できるようになります。将来的にはAIエージェントやロボティクスを用い、管理業務を完全に無人化するシステムの実現を目指しています。
調達資金の具体的な使い道
資金調達を通じてZen Intelligenceが目指すのは、下記の3つの方面です。
1.
AIエージェントとVLMの開発強化:
いままで現場監督が行っていた作業をAIが代替できるよう、AIエージェントやVision-Language Model(VLM)の開発を進めます。
2.
ハードウェアの開発:
現場データを効率よく取得するためのハードウェアやデバイスの開発にも力を入れ、AIと現実世界をつなげることによって業務の自動化を進めます。
3.
人材採用の強化:
AIやメカトロニクスの専門家を迎え入れ、建設現場の無人化に取り組むチームを強化します。
投資家からの高評価
Zen Intelligenceの取り組みは多くの投資家から高い評価を受けています。Z Venture Capitalの内丸氏は「AI活用の基盤モデルの革新」を評価し、Angel Bridgeの河西氏も「Physical AIによる省人化を実現するアプローチが大きなインパクトを持つ」と述べています。これらのコメントからも、業界の期待が伺えます。
あらゆるニーズに応えるAI技術
Zen Intelligenceの提供する「zenshot」は、3D Vision技術とAIを活用した建設管理の革新を実現します。AIは現場の状況を自動的に可視化し、工程や安全、品質の変化を捉え、それをもとに独自の判断を行うことが可能です。このシステムにより、作業者の負担を軽減しつつ、現場の安全性を向上させることが期待されています。
未来の展望
Zen Intelligenceは、今後も「建設現場の無人化」を目指し、AIを駆使した新たなソリューションの開発を続けていきます。また、業界の変革を通じて「AIネイティブな」建設業を実現し、持続可能な社会へ貢献することを目指し進化を続けます。
会社情報
会社名: Zen Intelligence株式会社 (旧社名: 株式会社SoftRoid)
所在地: 東京都中央区八丁堀2丁目14番1号 住友不動産八重洲通ビル6F
代表者: 代表取締役 野﨑 大幹
設立: 2020年7月21日
URL:
Zen Intelligence公式サイト