インキュデータが提供する日産自動車向けデータ活用コンサルティングの全貌
インキュデータ株式会社は、日産自動車に向けてデータの活用を支援するコンサルティングサービスを行っています。日産自動車が直面しているマーケティング上の課題を解決し、最高の顧客体験を提供するために、リアル店舗とオンラインの統合を図っているのです。
コンサルティングが必要となった背景
日産自動車は、WebアクセスログやSNSデータ、メールなど多岐にわたるデータを複数のデータベースで管理しており、データ抽出に手間がかかっていました。この結果、顧客理解を深め、一貫した施策を実施することが難しいという課題を抱えていました。この状況を打開すべく、日産の「Japan-ASEANデジタルトランスフォーメーション部」では、マーケティングのDX推進を目指すこととなり、顧客データの統合管理を目的に「Treasure Data CDP」を2023年に導入しました。
インキュデータの支援内容
CDPに関する基礎知識の提供
まず、インキュデータはCDPについての基本的な知識を日産のチームに提供しました。複数の専門家が参加し、技術的な質問への回答や他社の事例紹介を通じて、CDPの活用方法を丁寧に説明しています。
運用フローの設計
次に、運用フローの設計に取り組み、どのようにCDPを利用するかについて具体的な手順を策定しました。これには、ビジネス部門内での意思決定の流れや、外部パートナーとの連携方法を明確にすることが含まれています。
データ品質の管理
データの正しい運用を実現するために、インキュデータはデータカタログを作成しました。これにより、利用者がメタデータを容易に理解し、データの品質向上を図れるよう支援しています。
データの自走化
さらに、定期的な会議を通じてフィードバックを収集し、チーム内でのスムーズなコミュニケーションを促進しています。これにより、日産自動車が独自にデータを管理・活用できるよう、様々な資料を提供しています。
現在の成果
CDPスキルの向上
インキュデータの支援により、日産自動車のチームはCDPに関する知識とスキルが大幅に向上しました。この結果、ビジネス部門とシステム部門、外部ベンダー間での連携が進み、円滑なコミュニケーションが実現されています。
メールマーケティングの改善
顧客の行動をCDPに蓄積し、データを活用したメールマーケティングが強化されました。顧客の興味や行動をもとにした情報提供が可能になり、新車購入意向をスコアリングすることでパーソナライズされたダッシュボードを作成しています。
店舗向け情報の提供
また、「ヒントカード」という形で、販売店向けに分析結果や推奨アクションを提供しています。これにより、販売店は顧客に対してより適切な商品提案ができるようになりました。
今後の展望
日産自動車は今後、さらに蓄積されていくデータをもとに質の高い顧客体験を提供する計画をしています。具体的には、生産計画に顧客のニーズを反映したり、車両の故障や部品の劣化について迅速に通知する仕組みの導入を考えています。
こうした取り組みを支えるために、インキュデータは引き続きデータ統合環境の品質を維持し、日産自動車のデータ活用を伴走支援していく姿勢を堅持します。
結論
インキュデータと日産自動車の協力関係は、データの利活用を通じて新たな顧客体験の創造を目指しています。今後の展開にも期待がかかります。