みずほ銀行とJ&JのAIを活用した伝統工芸実証実験
株式会社みずほフィナンシャルグループの傘下にあるみずほ銀行が、株式会社JTBおよび株式会社ジェーシービーの合弁会社であるJ&J事業創造と協力し、特許技術「絞り込みAI」を活用した新しいプロジェクトに着手します。これにより、伝統工芸の新たな価値創造を目指し、実証実験を実施する予定です。
絞り込みAIとは何か?
「絞り込みAI」は、みずほリサーチ&テクノロジーズによって開発された特許技術です。この技術は、画像や音声、自然言語処理を駆使し、ユーザーが自分のイメージや思考を視覚化することを可能にするもので、AIが提案する多数の候補からユーザーが選択するというプロセスを通じて、より個々のニーズに合った結果を導き出します。すでに ECサイトでのショッピング体験をサポートするための機能を目指しており、将来的にはアプリやウェブサイトへの統合も計画しています。
実証実験の背景
この実証実験の目的は、J&J事業創造が進める「Bank of Craft」の趣旨に賛同し、ユーザーが自分だけの伝統工芸デザインを見つけやすくすることです。みずほ銀行はこの技術を用いて、博多の伝統工芸を基にしたユーザー体験の向上を図り、言語化できないニーズを確認していきます。
実施計画と各社の役割
実証実験は2024年の11月から12月の期間内に行われます。コンセプトは、「絞り込みAI」を用いた真に求める伝統工芸デザインの探求と、UI/UX技術の検証です。ユーザー調査を通じたニーズの確認も行われる予定です。
各社の役割
- - みずほ銀行:実証実験の運営および「絞り込みAI」を活用した新規ビジネスの検討、構築を担当
- - みずほリサーチ&テクノロジーズ:デザイン分野における「絞り込みAI」の技術およびシステム開発を実施
- - J&J事業創造:「Bank of Craft」の企画・運営と本実証実験の構築支援を行う
DXによる新たな価値創造への挑戦
みずほ銀行は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて新たな価値を創出し、さまざまな挑戦に取り組んでいます。実証実験を通じて、みずほのデジタル技術が伝統工芸の再構築に寄与し、持続的な成長を目指すことを期待しています。
この試みは、単に伝統工芸品を現代に適応させるだけでなく、デジタル技術との融合を図りながら新たな収益機会を生み出すものです。今後も地域商業の振興や、企業・地方自治体と協業しながら、伝統工芸の継承と発展に向けた支援を行っていく姿勢を見せています。
この実証実験がどのように進化し、私たちの生活にどのような影響を及ぼすのか、注目が集まります。