国土交通省が新たにAI機能をNETISに実装！技術比較がより簡単に

NETISに新機能追加、技術比較がもっと簡単に

2023年10月1日、国土交通省は新技術情報提供システム（NETIS）にAI技術比較機能を導入した。この新しい機能は、NETISに掲載された技術の申請情報を基にAIが類似技術を自動的に抽出し、一つの比較表にまとめることができるもので、公共工事における新技術の導入や評価を大いに促進することが期待されている。

新技術活用スキームの概要

国土交通省は、民間企業で開発された有用な新技術を公共工事で効果的に活用し、技術開発を進めるための「新技術活用スキーム」を運用している。このスキームは、NETISを中心にして技術情報の収集・共有・活用・効果検証・評価・改良など、技術を活用する一連のプロセスを体系的に整備している。新しく搭載されたAI機能によって、従来よりも迅速かつ正確に技術の比較が可能になり、公共工事のコスト削減や品質向上に寄与する見込みだ。

NETISの仕組み

NETISは、公共事業が直面している様々な課題に対し、民間企業から新技術の情報を募集し、インターネットを通じて広く公開するデータベースシステムである。主に「申請情報」と「評価情報」の2つの情報から成り立っており、技術開発者からの申請により得られた情報を基にした「申請情報」と、これを活用した結果に基づいて評価された「評価情報」がある。現在、約3,800件の技術が掲載されている。

AI機能の導入によるメリット

新しく実装されたAI機能により、技術比較表の作成が簡単かつ迅速にできるようになった。これにより、技術者や行政担当者が必要な技術を見つけやすくなり、選択肢の中から最適な技術を選ぶのが容易になる。これまで時間がかかっていた技術比較にかかる負担が軽減され、より効率的に新技術を導入することが可能となる。

また、AIによる比較は、従来の手法では見逃されがちな類似技術の発見にも寄与する。つまり、これまでは知られていなかった有用な技術を発見できるチャンスが増えるため、新技術の導入が促進されることが期待される。

今後の展望

国土交通省は、今後もAIを活用してNETISの機能を充実させ、公共事業のコスト効率性や品質の向上を図っていく。新技術の改善を進めることで、公共工事における技術開発の促進を目指す方針だ。さらに、持続可能な社会の実現に向けた新技術の活用も推進していく意向を示している。

新機能の導入は、公共工事における新しい技術の評価や導入の方法に大きな変革をもたらす可能性があり、業界の将来に大きな影響を与えるだろう。国土交通省の取り組みに注目が集まる中、今後の進展が期待されている。