今回、株式会社文藝春秋から発表された『オール讀物』9・10月号は、文学ファン必見の内容が詰まった号です。2018年第175回直木賞を受賞した朝倉かすみさんの新作『けんぐゎい』の抄録が掲載されるほか、受賞に対する選評や桐野夏生さんとの特別対談が収録されています。この号は、文学だけでなくミステリーファンにとっても大変見逃せない内容となっています。
まず、朝倉さんの『けんぐゎい』。選評では、その魅力あふれる世界観に対して多くの選考委員が賞賛の声を寄せ、圧倒された様子が伝わってきます。この作品は、時代小説として初めての挑戦でもあり、彼女の新しい側面を垣間見ることができる貴重な作品です。
さらに、米澤穂信さんの人気警察ミステリーシリーズ「葛警部」が特集され、さまざまな作家による現代の犯罪を題材にした短編が一挙に掲載されています。中でも、米澤さんの作品『左の頰』では、一見普通の暴行事件があるポイントで目撃者の証言が食い違うという緊迫感に満ちた展開が待っています。
また、特集には天童荒太さんや大山誠一郎さん、下降天さんなど、多彩な作家陣が名を連ね、それぞれがユニークな視点で執筆したミステリーが楽しめる構成になっています。彼らの作品を通じて、警察官の日常や事件へのリアリティがしっかりと描かれ、多面的な犯罪社会の姿に迫ります。
特に注目すべきは、追悼グラビアで取り上げられている東野圭吾さんの特集です。彼の死去に際し、現代ミステリーの巨星である東野さんがどれほどの影響力を持ち、読者に愛されていたのかを振り返る内容になっています。また、東野さんへの思いを寄せる多くの作家たちからのメッセージも掲載され、彼の作品が今なお読者にとって大切なものであることを伝えています。
さらに、特別企画として恩田陸さん、角田光代さん、川上弘美さんの豪華執筆陣による競作「ビールで乾杯!」が登場し、それぞれが異なる視点からビアホールでのエピソードを描いています。これにより、読者はさまざまな物語に触れ、酒の魅力や人間模様を楽しむことができるでしょう。
文庫化も決定した『乾杯を何度でも』が12月に文春文庫から発売されることも報告され、期待が高まります。これを機に、読者は新しい発見をする機会にもなります。今月の『オール讀物』は、文学とミステリーの両方が楽しめる素晴らしい号に仕上がっていますので、このニュースを見逃さないでください!