パーソルグループが発表した『はたらいて、笑おう。』調査の結果
パーソルホールディングス株式会社は、共同で調査を行った公益財団法人Well-being for Planet Earthと共に、世界138カ国・地域を対象に『はたらいて、笑おう。』に関する第4回のグローバル調査を実施し、その結果を発表しました。この調査の目的は、個人がどのように「はたらいて、笑おう。」を実現できるかを測ることです。
調査の方法と構成
この調査では、はたらく経験の質を示すために「はたらくWell-being指標」を設け、次の3つの質問が使われました。
1. 日々の仕事に喜びや楽しみを感じていますか?(はたらくの「体験」)
2. 自分の仕事が人々の生活をより良くすることに貢献していると思いますか?(はたらくの「評価」)
3. 自分の働き方が多くの選択肢の中から選べる状態ですか?(はたらくの「自己決定」)
世界全体では、Q1とQ3に関しては回答割合がそれぞれ0.4ptと0.2pt低下した一方で、Q2は0.1ptの増加が見られました。日本では3項目すべての回答割合がダウンし、特にQ2の評価に関しては、前回の8位から33位へと急落しました。
調査結果の詳細
全体の傾向
世界的には、労働者のはたらくWell-beingに対する意識は減少傾向にあることが示されました。
各国別に見ると、エルサルバドルが喜びを感じる割合、クウェートが社会貢献の意義についての評価、タンザニアが働き方の自己決定の選択肢が最も高い結果を示しました。
日本の結果
日本では次のような減少が確認されています:
Q1: 2.7pt低下
Q2: 5.7pt低下
Q3: 2.1pt低下
この結果は、日本の労働者が仕事に対する満足感を感じにくくなっていることを示しています。特に社会貢献の評価がこれほどまでに落ち込むことは深刻な問題です。
パーソルの取り組み
パーソルホールディングスはこの調査結果を受け、以下のような取り組みを進めています。
1. 調査指標の社会実装
調査の結果をもとに企業や団体と連携し、相互に評価し合いながら取り組みを促進します。
福岡市では「はたらくWell-being指標」を使った登録制度が導入され、事業者の支援が行われています。
2. 調査の継続実施と詳細分析
年次で調査を継続し、経年比較を行い、因子分析などを通じて「はたらいて、笑おう。」を実現すべく研究を進めます。
結果はオープンデータとして広く公開し、社会的価値や経済的価値に関する研究を深めます。
3. コンソーシアムの設立
「はたらくWell-beingリーダーズ」というコンソーシアムを設立し、業種や業界を越えた議論や実践を行っています。
まとめ
パーソルホールディングスの発表した調査結果は、はたらくWell-beingの現状を浮き彫りにし、日本社会が直面する課題を明確に示しています。企業や個人が一緒になってこの問題に取り組むことが、未来の働く環境を改善し、すべての人々が笑顔で働ける社会の実現につながるでしょう。