パリオリンピックと女性のスポーツ参加
現在、パリで盛り上がるオリンピック。IOC公式フォトエージェンシーのゲッティイメージズは、その感動を写真で届けており、毎日10,000枚以上の写真をアップロードしています。これにより、リアルタイムでオリンピックの興奮を世界中に伝えています。一方で、スポーツにおける女性の参加状況は依然として厳しく、多くの地域での男女差、世代差が浮き彫りになっています。
女性スポーツ参加の背景
昨今、ゲッティイメージズが行った「VisualGPS」という消費者調査によれば、世界でスポーツに参加している女性の割合は低いことがわかりました。具体的には、北米とアジア太平洋地域では女性の参加率が4人に1人以下という結果に。一方で、日本では、男性の5人に1人がスポーツに参加しているのに対し、女性はなんと10人に1人という低い数字が示されています。この違いが意味するものは何でしょうか?
地域ごとの参加率
調査結果を見てみると、ラテンアメリカやヨーロッパでは女性のスポーツ参加率が比較的高いのに対し、日本や北米では参加が伸び悩んでいる実態があります。特に日本では、ミレニアル世代男性(26%)が最も活発である一方、女性の参加率はミレニアル世代がわずかに4%にとどまっており、特に若い女性の参加が求められています。
スポーツ参加の障壁
さらに、どのような要因が女性のスポーツ参加を妨げているのかも注目です。調査によると、最も多くの女性が挙げる理由は「時間的制約」。仕事や家事、子育てに追われる中、スポーツに充てる時間がないという現状は厳しいものです。また、身体的な不安や興味の欠如も大きな要因として浮き彫りになっています。ただし、ストレス解消や理想の体型作りを目的とした参加意欲もあるため、この両方を理解したアプローチが必要です。
スポーツビジュアルの変化
美と技術の両立
「VisualGPS」の調査では、消費者の大多数(67%)が「女性アスリートを、魅力ではなく技術や運動能力で表現するべき」と考えていることが明らかになりました。女性アスリートに焦点を当てたビジュアルは、彼女たちの能力と献身を前面に押し出す必要があります。多くの人々が、女性アスリートが男性と同様にメディアで取り上げられるべきだと強調しており、これはジェンダー平等の必要性を示唆しています。
これからのビジュアル表現
過去10年間、ゲッティイメージズで人気のある女性スポーツのビジュアルを見てきました。2013年から2023年の間に、スリムな女性が運動する様子は人気でしたが、最近では筋力トレーニングや心身のバランスを重視した表現が主流となりつつあります。特に、60歳以上の女性が運動する姿も見られるようになり、これが新たなロールモデルとして注目されているのです。
日本における女性スポーツビジュアルのポイント
1.
日常の一コマ: スポーツを行う女性の日常を描く表現が好まれます。
2.
社会的側面の強調: 友人や家族との活動を大切にしたビジュアル。
3.
技術や運動能力に焦点: 外見ではなく、彼女たちの真の技術を際立たせることが重要です。
4.
多様な年齢層への表現: 様々な世代の女性がスポーツに取り組む姿を描写します。
5.
チームワークの強調: 仲間との結びつきを表現し、「達成感」や「成功」の瞬間を捉えます。
このように、スポーツをする女性に焦点を当てたビジュアル表現はきわめて重要です。これからも、インスピレーションあふれる女性アスリートの姿を世に伝えていくことが求められています。
調査概要
この調査は22カ国の7000人以上を対象に実施されており、日本では500人のサンプルを取得しました。このような詳細なデータを基に、今後のスポーツ活動への参加を促進するための方策を考えていく必要があります。