アプリ甲子園2024:未来を担う若き開発者たちの熱き挑戦
11月17日、日本最大級の中高生向けアプリ開発コンテスト「アプリ甲子園2024」の決勝大会が開催され、全国から集まった優秀な中高生たちが開発した革新的なアプリが発表されました。本大会は、企画力と技術力を兼ね備えたアプリを競う「一般開発部門」と、AIをコア機能としたアプリを競う「AI開発部門」、そして企業が提示する課題へのアイデアを競う「アイデア部門」の3部門で構成されています。
一般開発部門:思い出と場所を繋ぐアプリ「mappy」が優勝
一般開発部門では、高校2年生の伊藤璃乃さんが開発した「mappy」が優勝を果たしました。このアプリは、写真、音楽、手紙といった思い出の要素を特定の場所と紐づけることで、その場所を訪れるたびに鮮やかな記憶を呼び覚ますことができる画期的なものです。場所を起点とした思い出の記録・再生という新しい体験を提供する点が評価されました。
準優勝には、中学3年生の吉田祐梨さんによる彩り豊かなお弁当作りをサポートするアプリ「BentoPalette」が選ばれました。短時間で魅力的なお弁当作りを支援する機能が審査員の高い評価を得ました。
AI開発部門:AIを活用したプログラミング学習アプリ「TutoriaLLM」が頂点に
新たに設けられたAI開発部門では、高校3年生の得丸創生さんが開発した「TutoriaLLM」が優勝しました。「TutoriaLLM」は、AIが子どもたちの行動に反応し、まるで先生のようにプログラミング学習をサポートするアプリです。AIによる個別指導を通じて、子どもたちが自ら考え、試行錯誤しながらプログラミングの概念を理解できる点が評価され、高い技術力と教育への貢献性が認められました。
準優勝は、高校3年生の田上陽太さんと李圭昇さんによる手話をリアルタイムでテキストに変換するアプリ「Handy」です。GoogleのMediaPipeを活用し、独自開発のアルゴリズムと組み合わせることで、精度の高い手話翻訳を実現しています。聴覚障がい者にとって大きな助けとなる革新的な技術が注目されました。
アイデア部門:独創的なアイデアが未来社会の課題解決に挑む
アイデア部門では、各企業が提示した課題に対して、中高生たちがテクノロジーを活用した斬新なアイデアを提案しました。優勝者には、それぞれの企業賞が授与されました。
決勝大会の様子
決勝大会では、二次予選を勝ち抜いた12組のファイナリストが、自らのアプリを熱意をもって発表しました。審査員たちは、アプリの企画力や技術力を厳正に評価し、優秀な作品を選出しました。また、幕間企画として、QuizKnockの須貝駿貴氏とエンジニアfalcon氏によるトークセッションも開催され、ファイナリストたちの開発秘話やアイデア部門の作品が紹介されました。
アプリ甲子園の意義
「アプリ甲子園」は、2011年から開催されている、日本最大級の中高生向けアプリ開発コンテストです。「試そう。今の自分も技術も、アイデアも。」をテーマに、若き開発者たちの育成と発掘に貢献しています。本大会は、企業からの協賛も得ており、次世代のイノベーター育成に向けた取り組みとして、大きな注目を集めています。
まとめ
今回の「アプリ甲子園2024」では、参加者たちの高い技術力と独創的なアイデアが改めて示されました。特にAI開発部門の新設は、AI技術の活用がますます重要となる未来社会において、若者たちが積極的にAI技術を取り入れ、社会課題の解決に挑んでいることを示しています。今後の彼らの活躍に期待が高まります。
アプリ甲子園公式ウェブサイト