サントリーが企業向けの水源涵養研修を開始
日本の水資源は今、大きな課題に直面しています。老朽化した水インフラや高騰する水道料金、さらには水源涵養林の減少など、安定した水の確保は急務です。そんな中、サントリーホールディングス株式会社が新たに「企業向け水源涵養研修」をスタートさせました。
この研修は、企業や機関を対象に、サステナビリティ経営の考え方を広めるために設計されています。サントリーが20年以上にわたり取り組んできた「サントリー 天然水の森」水源涵養活動を通じて、企業活動と環境保護の両立を目指す参加者に向けた貴重な体験を提供します。
研修の概要
この研修は年間を通じて、全国5カ所で開催され、参加者は座学と体験を通じて、サステナビリティの重要性を学びます。主な内容は以下の通りです。
- - サントリー 天然水の森や工場での体験
- - 当社のサステナビリティビジョンや、その歴史に関するレクチャー
- - Q&Aと意見交換
想定される参加者は、企業のCSR担当や政府の環境政策担当者、飲食業界の関係者など多岐にわたります。また、月に2〜3団体が参加することを目指しています。
水の重要性
企業の持続可能性を考えるとき、水は避けて通れない資源です。近年、企業が水源涵養に対する取り組みを強化することが求められる背景には、水質の悪化や水源の枯渇といった水リスクがあるためです。特に製造業においては、安定した水供給が操業に直結します。
全国の一部自治体では、地下水使用企業に水源涵養を求める条例が制定され、企業がこの課題に対して積極的に応えることが期待されています。サントリーも、自社の水源涵養活動を24年以上にわたり行い、通算で12,000ha以上の森林を整備しています。これにより、年間で自社が汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養する「ウォーター・ポジティブ」を実現しています。
研修の意義
研修を開始した背景には、これまで多くの企業や団体から水源涵養に関する問い合わせや意見交換の要望が多く寄せられていたことがあります。これを受けて、サントリーは研修プログラムとして体系化し、より多くの企業のサステナビリティ活動を支援することを目指しています。
サントリーグループは、「環境ビジョン2050」にもとづき「水理念」を広めることに力を注いでおり、この研修をその第一歩と位置づけています。サステナビリティに注力し続けることで、企業と社会全体の持続可能な未来の構築を目指しています。
参加申し込み
この研修への参加希望者や問い合わせは、以下の連絡先まで。
企業や団体の皆様がこの研修を通じて一緒になって水のサステナビリティを推進し、社会全体の環境意識を高めていけることを期待しています。