週休3日制の導入とその実態
近年、週休3日制が注目を集めています。特に、千葉県庁やリクルートなど、一部の自治体や企業がこの制度を取り入れ始め、その利点と懸念が広まりつつあります。そこで、株式会社キュービックが、実際にこの制度を導入している企業の社員223人を対象に行った調査の結果をお届けします。
調査の背景
週休3日制は、労働者にとって大きな変化を意味します。休みが増える一方で、仕事の効率や残業の増加についても懸念があります。そこで、株式会社キュービックは、転職活動や新しいキャリアの選択を支援するサービス『ミライトーチ』の一環として、実際にこの制度を利用している社員にアンケートを実施。調査は2024年6月24日から27日の間に行われました。
調査結果の概要
1. 実際にどれくらい休めているのか
調査の結果、85.7%の社員が週に3日休めている、もしくは「大体休めている」という回答をしました。具体的には、以下のような結果が得られました:
- - 「毎週休んでいる」:44.2%
- - 「大体休めている」:40.4%
- - 「たまに休んでいる」:1.1%
一方で、少数ながら「ほとんど休めていない」や「全然休めていない」といった回答もありました。
2. 週休3日制になったことでのメリット
多くの社員が感じている週休3日制の利点として、最も多かったのは「プライベートに使える時間が増えた」という意見でした。その他にも、心身のストレスが軽減された、平日に休みが取れるようになったといったメリットが挙げられました。これにより、働き方とライフスタイルのバランスが取れるようになったと感じている人が多いことがわかります。
3. 悪化した点も
逆に、デメリットとして多くの社員が挙げたのは「仕事が詰まって余裕がなくなった」ということでした。週に3日休むことで、出勤日には必然的に仕事の量が集中してしまうため、ストレスを感じることがあるようです。また、給料の減少を心配する声もあり、これは導入企業による休みの取り方の違いが影響しています。
専門家の意見
今回の調査結果を受けて、人材の専門家である曽和利光氏にも取材を行い、週休3日制のメリットやデメリットについて詳しくお話を伺いました。曽和氏は「制度の導入にあたっては、ただ休みを増やすのではなく、労働時間の効率化についても考慮する必要がある」と指摘しています。
まとめ
株式会社キュービックの調査から、週休3日制の実態が明らかになりました。多くの社員がこの新しい働き方を活用している一方で、業務の詰まりやストレスという新たな課題も浮き彫りになっています。企業ごとに週休3日制の形態は異なるため、今後さらに多くの調査と分析が求められるでしょう。
このように、週休3日制にはメリットとデメリットが共存していますが、柔軟な働き方の推進には大いに可能性があると言えるでしょう。