タカラベルモント、カンヌで毛髪研究の革新を発表！

2025年9月15日から18日まで、フランスのカンヌで開催された「第35回IFSCC Congress」において、タカラベルモント株式会社の化粧品研究開発部がこれまでで最多の3件の毛髪関連研究を発表しました。この大会には世界中の化粧品技術者が集まり、約1100件のエントリーが寄せられ、その中から採択されたのが、タカラベルモントの発表3題です。

発表された研究内容

1. Japanese KAWAIIを叶えるヘアスタイルとは？

発表者：戸田貴裕（タカラベルモント）

- 要点：アイトラッカーを使用した視線解析により、ヘアセットの有無が人に与える印象にどのように影響するかを研究しました。結果として、前髪と毛先が互いに与える作用が重要であることが明らかになりました。前髪が中心視野で、毛先が周辺視野で評価されるため、その形で印象が大きく変わることが示されました。

この研究は、「かわいい」と「美しい」といった日本の価値観を分析し、髪型が自己イメージの形成に役立つヒントを提供しました。「髪」に関連する印象の研究はこれまで不足していたため、インパクトのある発表と感じる人も多かったことでしょう。

2. 分岐アルキル鎖に基づく新しい生体模倣型アプローチ

発表者：本村友希（タカラベルモント）

- 要点：自然界の水鳥の羽繕いから着想を得たこの研究は、分岐アルキル構造を利用し、毛髪の保水性と湿気耐性を同時に向上させる新しい方法を示しました。このアプローチは、市場でのダメージケアとスタイリングの悩みを解決する可能性を秘めており、化粧品業界における新たな方向性を示唆しています。

3. 硬水が髪と頭皮のバリア機能に与える影響

発表者：平山貴寛（タカラベルモント）

- 要点：硬水が髪のバリア機能をどのように脆弱化させるかを探る研究です。硬水が髪の脂質を流出させ、頭皮のバリア機能を低下させることが明らかになりました。その対策として、自然由来の物質であるフルボ酸を使用することで、バリア機能を回復させる効果を確認しました。

研究の意義

これらの発表は、タカラベルモントが毛髪科学において高い評価を受けていることを示すものであり、国際的な舞台での認知度を高める重要な成果です。戸田貴裕氏は「研究は海外でも高い関心を集めており、手ごたえを感じています。髪の持つ印象の力をさらに探求し、美と健康の将来を切り拓いていく所存です」とコメントしました。

まとめ

タカラベルモントは、今後もその専門知識と技術力を活かし、美しい人生を実現するための製品開発を続けるでしょう。国際的な学術大会での多岐にわたる発表は、グローバルな視点での成長を続ける道しるべとなります。化粧品業界の先駆者として、他社と差別化された独自の研究を推進し、さらなる革新を目指していく姿勢は多くの人々に期待されていることでしょう。