LGBTQの子どもたちのための安全な学校環境を支援する新教材公開

LGBTQ支援の新しい取り組み

このたび、認定特定非営利活動法人ReBitは、LGBTQの子どもたちが安心して通える学校環境を築くための教材「Ally Teacher’s Tool Kit：安心な学校をつくろう編」を無料で公開しました。本教材は、教職員がLGBTQに関する知識を深め、安全な学校環境を整えるために必要なツールを提供します。

教材の内容と特長

本キットには、合計17種類の資材が含まれています。具体的には、研修動画やワークシート、実践事例や相談事例が盛り込まれており、校内にそのまま掲示できるポスターやステッカーも用意されています。これにより、先生方はLGBTQに関する理解を深めるとともに、実際の教育現場での活用が可能です。

更に、このキットは全国の教職員200名の実践から得た知見と、LGBTQの若者2,670名の調査結果を元に作成されています。さまざまな専門家の協力も得ており、学びやすい内容となっています。

現状の深刻さ

LGBTQを対象にした調査によると、約70％の子どもたちが学校で様々な困難を経験しており、93%が教職員に相談できない状況が明らかになっています。このような現実は、いかにLGBTQの子どもたちが学校で孤立しているかを示しています。そのため、安心できる学校環境の整備は急務です。

政策とその影響

最近制定された「LGBT理解増進法」により、学校設置者にはLGBTQ教育の推進が求められています。しかし、多くの学校や教職員は具体的な実施方法に悩んでいるという声も多いのが現実です。これに対し、ReBitの新教材はその一助となることを目指しています。

提供されるサポート内容

ReBitでは、教職員向けのオンライン勉強会や相談会も実施中です。学校でのLGBTQ支援に困っている教職員の方々には、個別相談や伴走支援サービスを提供することも予定されています。安心して相談できる環境を整えることで、より多くのLGBTQの子どもたちがサポートを受けられるようになることを目指しています。