車両搬送ロボットの革新
2024-09-11 17:38:15

三菱重工機械システムが車両搬送ロボットの特許を取得し、事業拡大を加速

三菱重工機械システム株式会社(MHI-MS)は、車両搬送ロボットに関する基幹特許二件の国内登録を完了しました。この技術は、自律的に自動車を搬送することを可能にし、特に自動車メーカーの工場やモータープール、さらには空港やショッピングモールなどでの自動バレーパーキングの実現への道を開きます。

MHI-MSは2019年以来、この分野の先駆者として特許出願を進めてきました。登録された特許は、「4つのホイールを有する複数の車両を移動させる運搬装置」と「監督者による自律型駐車ロボット集団の管理方法」の2つです。これにより、車両の多様な車長やホイールベースに合わせた伸縮型プラットフォームが実現され、ロボットはアームを使って車両をやさしく支持しながら搬送することが可能です。特に、このロボットの運用においては、複数台のロボットを管理する高度な制御技術が求められます。

この技術は、それぞれのアプリケーションで顕著な利点をもたらします。完成車の自動搬送では、物流業界の人手不足や労働環境の改善、そして脱炭素化といった社会的な課題の解決に寄与します。自動バレーパーキングの導入により、遠方の駐車スペースを近くのものに変え、ユーザーの利便性を大きく向上させることができます。

MHI-MSは、その革新技術を基に、フランスのスタンレーロボティクス社と連携し、車両搬送ロボットの商用化を進めています。2022年6月には、日本国内で初めて商業施設での搬送性能を試験し、利用者の満足度を評価しました。さらに230年11月には、スマートフォンアプリによる駐車・搬送の全過程を無人化する実証試験も成功裏に完了しました。

愛知県では、カーボンニュートラルポートとしての取り組みも進めており、三河港蒲郡ふ頭地区での完成車自動搬送の試験を行いました。MHI-MSは、この分野のリーダーとして、交通流監制技術や無人システムの管理技術を融合させ、顧客の要求に応じた多様なサービスを提供することを目指しています。

自動バレーパーキングは、ドライバーが自ら駐車対象のスペースを見つける必要がないものです。指定した乗降場に停車するだけで、車両搬送ロボットがスペースまで車を搬送してくれます。また、駐車を終えた後は、事前に指定した時間にロボットが車をバースまで運ぶ仕組みです。これにより、駐車のストレスが大幅に軽減されると期待されています。

この技術革新により、MHI-MSは今後も住みやすい社会の実現に向けて貢献を続け、さらなる市場の競争力を高めていくことでしょう。


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会社情報

会社名
三菱重工業株式会社
住所
東京都千代田区丸の内三丁目2番3号丸の内二重橋ビル
電話番号
03-6275-6200

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