涙液によるがん検査の未来
株式会社TearExo(本社:兵庫県神戸市)が、綜研化学株式会社(本社:東京都豊島区)を引受先とする第三者割当増資を実施し、資金調達を行ったことが発表されました。この資金は、独自のがん検査手法であるTearExo®法の実用化を推進するために活用されます。
TearExo法とは
このTearExo®法は、涙液に含まれる細胞外小胞(エクソソーム)を高感度かつ迅速に検出する技術です。この検査法は、体内の細胞から分泌された小胞を利用しており、がん細胞が放出するエクソソームを対象としています。そのため、がんを早期に発見する手段として注目を集めています。また、従来の検査方法と比べて感度が高く、前処理なしで測定できる点が大きな特徴です。
資金調達の意義
資金調達の目的は、TearExo®法で使用するセンシングチップの大量生産プロセスの開発を加速することです。綜研化学の高分子材料設計技術を活用し、安定して大量生産できるプロセスを共に模索していくことで、より実用的な検査法へと進化させます。
株式会社TearExoのビジョン
TearExoのビジョンは「涙1滴、誰もが疾病から解放される世界」です。簡便に採取可能な涙液を利用して、誰にとっても身近ながん検査技術を提供し、人々の健康を守ることを目指しています。今後も研究開発に力を注ぎ、涙液によるがん検査を社会に浸透させていく所存です。
綜研化学の役割
一方、綜研化学は、機能性高分子や有機微粒子の製造に関する豊富な経験を持っています。代表取締役社長の冨田幸二氏は、TearExoとの新たな関係を築けることに対し、大変嬉しく思っていると述べています。がん検査の簡素化に向けて、双方が持つ専門性を融合させ、新しいソリューションを提供していく姿勢が伺えます。
未来の展望
TearExoは、今後もTearExo®法の普及に向けた研究開発を加速し、検査のハードルを大幅に低下させることを目指します。また、2025年に開催される大阪関西万博にも参加し、さらに多くの人々にその技術を広める予定です。
まとめ
このようにTearExoは、涙液を使った新しい検査法を駆使してがんの早期発見を目指しています。涙がもたらす可能性に注目が集まる中、今後の技術進化と社会実装が待たれます。
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株式会社TearExo