生成AIを活用した新たな監修支援ツールの開発
日本のキャラクター商品化市場とその課題
近年、日本のアニメやマンガに基づくキャラクター商品化市場は急成長を遂げ、2022年にはその規模が1.2兆円に達しました。この成長は、国外からの需要の高まりに伴い、ライセンス申請の件数も増加していますが、監修業務においては依然として多くの課題が残されています。特に、商品化プロセスに欠かせない「監修業務」は、通常目視による確認が中心であるため、担当者の負担は増大しやすく、業務効率の低下を招いています。また、スタイルガイドが不十分であることが多く、基準がブレることで確認漏れや不適切な商品化のリスクも増しています。
『IP Supervisory Supporter』導入の意義
このような課題を見据え、IPconnect株式会社は新たにAIを活用したデザイン監修支援ツール『IP Supervisory Supporter』の本格開発を開始しました。これは、提出されたデザインを簡単にアップロードするだけで、従来人手に依存していた各種の確認事項を自動でチェック・分析できるSaaS型システムです。
主な機能
- - 整合性チェック: 提出されたデザインが原作やスタイルガイドと適切に合致しているかの確認。
- - 誤表記の検出: コピーライト表示やテキストの誤りを自動的に発見。
- - 多言語対応のレポート生成: 監修結果を多言語でレポートとして出力。
- - プロジェクト管理: 個別のプロジェクトごとの進行やコミュニケーションをサポート。
- - フィードバック学習: 監修担当者からのフィードバックを再学習し、機能を向上させる仕組み。
このシステムは現在特許申請中で、業務の効率化を推進することが期待されています。
監修業務の効率化と人的資源の最適化
『IP Supervisory Supporter』の導入が実現するのは、デザインチェックにかかる時間の短縮だけでなく、全体の業務効率化です。これにより、確認漏れを防ぎつつも、商品化に至るまでのリードタイムの短縮が可能となります。最も効果的なタイミングでの商品展開ができることは、製品の成功にも直結します。そして、担当者が本来の判断やクリエイティブな作業により多くの時間を割けるようになることで、業務の質が向上し、限られた人的資源を最大限に活用する環境が整います。
実証実験と今後の展望
現在、複数の大手コンテンツ企業との連携によって実証実験が進められています。この実験を通じて得られるフィードバックを基にシステムの改良を進め、2026年春の正式リリースを目指しています。さらに、ロイヤリティの実績や販売データをもとに、より良いデザイン提案が可能なAI機能の実装も考慮されています。
私たちの目指すところは、『IP Supervisory Supporter』を通じて日本のコンテンツの価値と収益機会を高め、グローバルな市場での展開を支えるインフラとして、業界全体の発展に貢献することです。
無料トライアルの実施予定
『IP Supervisory Supporter』の無料トライアルを実施する予定もあり、興味のある企業や団体からのお問い合わせをお待ちしています。
会社情報
IPconnect株式会社
- - 代表者: 村居 直行
- - 所在地: 東京都千代田区大手町1-6-1
- - 事業内容: コンテンツの権利保護と活用促進に関するサポート。
- - お問い合わせ: [email protected]
公式ウェブサイト:
IPconnect株式会社