リンデンホールスクールで医師葉田甲太氏が特別授業を実施

特別授業「あなたがこの世界にできること」

2025年5月23日、福岡県筑紫野市にあるリンデンホールスクール中高学部で医師の叶田甲太氏による特別授業が行われました。この授業は「あなたがこの世界にできること」というテーマで、多くの生徒たちにとって貴重な学びの場となりました。

特別授業「インサイト」とは？

リンデンホールスクールの特別授業「インサイト」は2021年にスタートし、グローバルな視点で物事を考察する力を育てることを目的とし、様々な分野で活躍する講師を招いて、社会、文化、科学、環境などさまざまなテーマについて話を聞く機会を提供しています。これまでには、多岐に渡る講師が登壇し、それぞれ貴重な知識や視点を生徒たちに伝えてきました。

例えば、出雲充氏や権田幸祐氏など、各界のリーダーが自身の経験を基に授業を行っています。その流れを受け、今回、葉田氏が講師として参加しました。

医師・葉田甲太氏の経歴

葉田氏は1984年に兵庫県で生まれ、日本医科大学を卒業後、本格的に医療活動に従事してきました。その後、長崎大学で熱帯医学を学び、離島での勤務を経て、現在に至るまで国内外で医療支援を展開しています。特に、認定NPO法人「あおぞら」の理事長として多くの国で医療支援の活動を行い、カンボジアやタンザニアなどで具体的な成果を上げています。

葉田氏の主な活動

葉田氏の活動は多岐にわたり、2005年にはカンボジアで小学校を建設した経験があり、その経験を元にした著書は多くの読者の心を掴みました。また、2017年にはNPO法人を設立し、医療支援活動を展開。特に低コストで訓練効果の高い新生児蘇生法訓練用シミュレーターの開発に力を入れ、国際的にも評価されています。

授業の内容

授業では、葉田氏が自身の経験を生徒たちに語り、カンボジアに小学校を建設した背景、医師を目指した理由、支援活動の現状、そして医療サービスの必要性について深く掘り下げて講義しました。特に、葉田氏は「自分には何ができるのか」と考えることが重要だと強調し、行動を起こすことの大切さを説きました。

授業の後、生徒たちは葉田氏に対する質問タイムを設け、短期的支援と長期的支援の考え方や、AIの進化による懸念点についての意見が飛び交いました。葉田氏はそれぞれの質問に丁寧に回答し、生徒たちの関心を引きました。

懇談会の様子

授業後には、参加希望の生徒と葉田氏との懇談会が実施されました。医師や起業家を目指す生徒たちが参加し、自身の将来に対する不安や期待について談笑しながら具体的なアドバイスを受けました。出席した生徒たちは、葉田氏の生き方や考え方に感銘を受け、「人を助ける重要性を感じた」「自分の未来について深く考える機会になった」と感想を残しました。

リンデンホールスクールの教育理念

リンデンホールスクールは、「個性の伸展による人生練磨」を教育の基本理念として掲げ、自らの思考力や探究力を育むためのカリキュラムを提供しています。英語イマージョン教育や海外留学プログラムなど、国際社会で活躍できる人材の育成に力を入れています。また、生徒たちには早期から自己の価値観を育て、社会に貢献できる人間になることを目指す教育が行われています。

今後もリンデンホールスクールは、次世代を担うバイリンガル人材を育成し、教育を通じて社会貢献の大切さを伝えていくことでしょう。