ディオール新フレグランス「ボア タリスマン」について
2025年2月7日、クリスチャン・ディオールから新しいフレグランス「ボア タリスマン」が発売される。この香水は、シダーウッドとバニラ、二つの香りの組み合わせが織りなす贅沢なエッセンスが特徴だ。ディオールのラ コレクシオン プリヴェシリーズは、ブランドの歴史や価値観を色濃く反映した高級感あふれる香水コレクションとして知られている。
ディオール パフューム クリエイション ディレクター、フランシス・クルジャン氏によると、この香水のインスピレーションは、1955年にクリスチャン・ディオールが映像の中で見せたラッキーチャームから来ている。彼はポケットから取り出した四つ葉のクローバーやゴールドのメダル、さらには小さな木のかけらを大切にしていた。クルジャン氏は、彼自身の迷信とも重なり、「ボア タリスマン」が生まれた背景を語る。新フレグランスは、このような象徴的な要素を取り入れ、香りの中に物語を織り込んでいる。
香りのプロファイル
「ボア タリスマン」は、シダーウッドが特徴的で、心に響く力強さを持つ一方、バニラの甘美さがその香りを包み込み、官能的な体験を提供する。
シダーウッドは、アーシーな香りを持ち、クラシックでありながら現代的な魅力を放つ木の香りだ。その持つ力強さは、バニラの甘さと見事に調和し、全体の香りに深みを与える。バニラは、これまでのフレグランスにも欠かせない成分であり、ディオールはその多様な表現を追求してきた。そのためには、伝統的な抽出方法で甘さを引き出しつつ、さらに現代的なCO2抽出によって、よりダークで濃密な側面も引き立てている。
フランシス・クルジャン氏は、香りを創出する際、まるでドレスの構造を形作るように香りのラインを定め、原料の本質をしっかりと見極めることに重きを置いている。この過程には、自然への愛情や世界への探求心、そして生命の楽しさを大事にする姿勢が垣間見える。
発売情報
「ボア タリスマン」は、50mLが22,000円(税別)、100mLが40,000円(税別)、200mLが56,000円(税別)で発売される予定だ。取り扱い店舗は、ハウス オブ ディオール ビューティー 表参道や銀座、ディオール ビューティー シブヤ、仙台藤崎など全国各地に展開されている。特定のブティックでも一部製品が取り扱われているため、詳細は各店舗に問い合わせることが推奨される。
総括
「ボア タリスマン」は、単なる香水以上のものだ。クリスチャン・ディオールの理念や美的感覚、さらには歴史に裏打ちされた深いストーリーを持つフレグランスであり、身に纏うことで一層の魅力を引き出してくれるアイテムの一つとなるだろう。この香りがどのように世の中に受け入れられるのか、発売が待ち遠しい。