ANAと日立製作所、京成電鉄の連携
全日本空輸株式会社(ANA)、株式会社日立製作所(以下、日立)、京成電鉄株式会社(京成電鉄)、京浜急行電鉄株式会社(京急電鉄)の4社は、移動に不安を抱える方々のための新たな取り組み「Universal MaaS」の実証実験を開始しました。このプロジェクトは、特に車いすユーザーや視覚に障がいを持つ方を対象に、彼らの移動をよりスムーズに、快適にすることを目指しています。
実証実験の目的と内容
実証実験は、2025年2月18日から28日まで行われ、その後、3月28日まで手配が可能です。ANAは、視覚や移動に制約がある方々に向けた「一括サポート手配」サービスを提供し、このサービスは日立の「移動制約者ご案内業務支援サービス」と連携しています。これにより、移動制約者が航空と鉄道の両方に対するサポートの依頼を、一度の手続きで行えるようになります。
ユーザーの視点を重視した取り組み
実証実験では、参加者が「一括サポート手配」サービスを利用し、その結果についてのヒアリングを行います。ANAはこの実験を通じて業界を超えた業務改善のための新たな課題を抽出し、京成電鉄と京急電鉄は、駅係員の業務効率化を図るためのルール作りを検討します。日立は、データの連携機能を実装し、駅係員向けのアプリケーションの動作検証も行います。
利用者への利便性向上
プロジェクトは移動のストレスを軽減するためのもので、事前に手配できる経路はANAの国内線全路線と、京成電鉄、京急電鉄の各路線が含まれます。ANA便と鉄道のサポートを同時に依頼できるほか、航空のみや鉄道のみも選択可能です。また、移動日の1ヶ月前から受付けており、サポートが必要な利用者の方は、ウェブサイトで簡単に手続きできます。
Universal MaaSとは
Universal MaaSは、移動に不安を抱えるすべての人々にストレスフリーな移動体験を提供することを目指しています。これは国土交通省による「日本版MaaS推進・支援事業」にも選定されており、国・地方自治体・企業が協力して進めるものです。また、利用者からのフィードバックを通じて、実際のサービスがどれほど改善されるかも注目です。
おわりに
ANA、日立、京成電鉄、京急電鉄の4社による本実証実験は、移動に障がいを持つ方々の快適な移動を支える重要な一歩です。様々な課題を解決し、すべての人々が平等に利用できる交通インフラの実現に向けた取り組みが進んでいます。