次世代太陽電池搭載自販機の実証実験
2025年7月から約1年間、相模原市立相模原麻溝公園で、次世代太陽電池「カルコパイライト太陽電池」を搭載した自動販売機の実証実験が行われました。この取り組みは、株式会社PXPとサントリーホールディングス株式会社の共同プロジェクトとして進められました。実験の結果、年間で約45%の省エネルギーと温室効果ガス(GHG)排出量の削減効果が確認されたことが大きな成果として報告されています。
実証実験の詳細
今回の実証実験では、サントリーの自動販売機の両側面、背面、そして上面にPXPが開発したカルコパイライト太陽電池のパネルが計4枚配置されました。これにより、太陽光発電を活用し、自動販売機の消費電力をどの程度カバーできるか、また屋外環境における耐久性を検証しました。実証の場は、PXPの本社がある相模原市から提供された、公園内の遮蔽物が少ないエリアが選ばれました。
省エネルギー効果の検証結果
実証実験の結果、PXPが提供したデータに基づくと、カルコパイライト太陽電池による自動販売機の年間消費電力カバー率は約45%であり、同様の省エネルギー効果を確認しました。興味深いのは、季節や天候に応じて発電量が変動することです。特に夏場には自動販売機の消費電力が多くなるため、カバー率は約30%に留まりましたが、夏以外の季節には晴天の日に最大153%のカバー率を記録しました。このように、太陽の高度が低い冬場においても、両側面・背面の太陽電池を活用することで有効な発電が行えることが確認されました。
今後の展開
今回の実験結果を踏まえ、サントリーグループは今後の計画として、2027年国際園芸博覧会の会場に、カルコパイライト太陽電池を搭載した自動販売機2台を設置することを既に決定しています。これにより、さらなる脱炭素社会の実現に向けて取り組む姿勢を示しています。また、PXPでは、カルコパイライト太陽電池に加えてペロブスカイト太陽電池とのタンデム化にもチャレンジしており、今後の実用化により発電効率の向上が期待されています。これらを踏まえた技術開発と実用化を進めていく方針です。
この実証実験は、持続可能なエネルギーの未来に向けた一歩として、高く評価されています。今後の技術進歩に期待が寄せられています。