セイコーエプソン株式会社は、独自に開発したインクジェット技術とロボティクス技術を融合させた新しい印刷ソリューション「CONTOURJET」を発表しました。このブランドのもと、立体物への直接印刷システムが強化され、特にスポーツ用品や自動車部品、工業製品といった市場への展開が加速します。
「CONTOURJET」は、エプソンのPrecisionCoreプリントヘッド「S800」と産業用6軸ロボットを結合したことで実現するもので、これにより複雑な曲面や凹凸のある立体物にも高精度な印刷が可能となります。具体的には、600dpi × 600dpiの解像度で印刷ができ、インクの吐出性能が向上しているため、高品質な仕上がりが期待できます。
この新技術は、従来のアナログ印刷工程をデジタル化したことで、必要な分だけを印刷することができ、材料の無駄を減らし環境負荷の低減にも寄与します。また、専用の版や材料を必要とせず、少量多品種生産にも対応するため、企業のパーソナライズ需要にもフレキシブルに応えられます。
機能の強化として、リニアモーター駆動や可搬重量の改善が行われ、大型や長尺のワークへの印刷にも対応できる設計が施されています。また、フロントアクセス設計によりメンテナンス性も向上し、ホワイトインクや透明インクを用いた多色印刷にも対応可能です。
エプソンでは、グローバルな展開を視野に入れ、パートナー企業との連携を強化しています。特に日本の「インクジェットイノベーションラボ富士見」やドイツの「Epson Experience Center」を拠点に、欧州市場へのアプローチが進められています。このように、エプソンはこれまで培った技術を活かし、立体加飾市場での優位性を確立しようとしています。
2026年には、米国ネバダ州で開催される「PRINTING United Expo」に出展し、「CONTOURJET」を使った立体物の印刷サンプルを展示します。これにより、業界関係者にこの新技術の特徴を直接体験してもらう場が提供される予定です。
エプソンは今後も「省・小・精」の技術を基軸に、平面印刷の枠を超える新しいインクジェット技術の開発を進めていく計画です。これによって、企業の生産性向上と環境負荷の軽減を図りつつ、持続可能な社会の実現に寄与したいと考えています。顧客の新たな価値創出に向けた支援も継続し、革新的なソリューションを提供していく所存です。