再生利用を目指す新たなエコマーク認定基準案
公益財団法人日本環境協会が運営するエコマークは、使用済み紙おむつを再生利用した製品に特化した認定基準案を策定し、2025年3月14日から意見募集を開始します。この意見募集は、消費者や事業者など、幅広い方々からの貴重な意見を反映させることを目的としています。
現在の課題
使用済み紙おむつの処理に関しては、多くの地方公共団体が頭を悩ませているのが現状です。特に、日本は超高齢化社会を迎える中で、成人用紙おむつの排出量が急増し、ことしの統計によれば、2015年度の5%から2030年度には7%に増加する見込みです。このように、紙おむつの適正な処理と再生利用は緊急の課題とされています。
新たな認定基準のポイント
エコマークは、「使用済紙おむつを再生利用した製品」の認定基準案を通じて、環境負荷を減少させることを目指しています。具体的な基準としては、
1.
リサイクル製品中の使用済紙おむつ由来の割合:リサイクル製品に占める使用済み紙おむつ由来のリサイクルパルプと再生プラスチックの割合は10%以上と定められます。
2.
水平リサイクルの促進:紙おむつから紙おむつへのリサイクルを進めるため、使用済み紙おむつ由来のリサイクルパルプ、再生プラスチックの比率は5%以上とします。
3.
有害成分の除去の基準化:消費者からの懸念を払拭するため、リサイクル工程において汚物由来の有害成分(大腸菌)を確実に除去する要件を設けます。
4.
情報提供の重要性:消費者に対して使用済み紙おむつを再生利用していることや、その配合率を製品パッケージに明示することが求められます。
意見募集の詳細と今後のスケジュール
この認定基準案への意見は、2025年3月14日から4月12日まで受付けられます。最終的な認定基準の制定は2025年5月15日を予定しています。意見はエコマーク事務局のメールアドレスに送信することができます。
お問い合わせ先
公益財団法人日本環境協会エコマーク事務局へのお問い合わせは、以下の情報を参照ください。
- - 住所:東京都千代田区岩本町1-10-5 TMMビル5階
- - 電話番号:03-5829-6284
エコマークは、国際標準化機構の規格ISO14024に基づいて運営されており、環境に優しい商品に付与される環境ラベルです。この取り組みを通じて、持続可能な社会の実現を目指します。詳しくはエコマークの公式ウェブサイトをご覧ください。
エコマーク公式サイト