音楽の舞台裏を彩る調律師の情熱を描いた特別番組

音楽の魔法を守る職人の物語

TOKAI RADIOの特別番組「魔法が解けるまで〜その日限りの鍵盤〜」が、2025年5月31日（土）の19時から放送されます。本番組では、約40年にわたりピアノ調律師として活躍してきた鈴木均さんに焦点を当て、その仕事と情熱に迫ります。

調律師としてのキャリア

愛知県幸田町出身の鈴木さん（放送時77歳）は、コンサート用ピアノの調律を専門とし、数々のバブル期に建設されたコンサートホールで名だたるピアニストたちを支えてきました。彼の調律技術は、ピアノの音が温度や湿度の変化に敏感であることからも明らかで、耳と経験、さらには150種類以上の道具を駆使して理想の調律を追求しています。

職人技の結晶

コンサート前には限られた2時間の中で、鈴木さんはその職人技を余すところなく発揮します。調律師とピアニストが直接言葉を交わすことは少ないですが、鈴木さんはピアノを介して演奏者とのコミュニケーションを図ります。音のニュアンスや鍵盤の反応を読み解き、演奏者が求める音を見出す過程は、まさにプロ同士の真剣勝負と言えるでしょう。

番組内容と演奏

番組内では、鈴木さんの調律の様子に密着し、彼の技術と情熱を感じられる演奏も用意されています。愛知県のコンサートホールでは、鈴木さんが調律したピアノを使用して姉妹ピアノデュオのKitriが演奏し、音楽の“魔法の瞬間”を収録します。言葉を越えた音の世界での職人と演奏家とのやり取りを丁寧に描き出す内容になっています。

鈴木均の原点

また、番組では鈴木さんが調律師を目指すに至った理由や、調律道具の使い方など日常の仕事にも焦点が当たります。150種類以上の調律道具を駆使して、一つ一つの弦と向き合う姿勢は、音楽を影で支える者ならではの強い意志を表しています。調律に込められた思いや、ピアノとともに生きてきた鈴木さんの人生をリスナーにも届ける予定です。

音楽の舞台裏に生きる職人の情熱を、是非お聴き逃しなく。この一時間が、音楽の本質に触れる貴重な体験となることでしょう。