大分県発、中小企業向け革新広告サービスがスタート

産声を上げた「CAR告」

大分県で新たに導入された広告サービス「CAR告」は、地域の中小企業が抱える宣伝の課題を解決するための試みです。このサービスは、学生のシャルマ・アルジュン氏が発起人となり、企業との連携を図りながら実現しました。彼の発想の源は、日本での自家用車の維持費の高さにあります。大分で行った市場調査では、約70%の人々がこの維持費の問題に直面していることが明らかになりました。そんな中、彼は自家用車に企業の広告を掲示することによって、運営費用を賄う仕組みを考案しました。

実験的な一歩

2021年5月の事業開始から、CAR告は実際に大手タクシー会社と提携し、広告効果を検証するテストマーケティングを進めています。将来的には、車載の広告ステッカーとネット広告を組み合わせたシステムが考えられており、その効果をアプリで管理することも視野に入れています。この新しい試みは、地域の中小企業にとって革新的なサービスとなり得るでしょう。

企業と学生の協力

10月3日、大分市での共同プロジェクトがついに動き出しました。シャルマが立ち上げたCAR告を支援する形で、大分ケーブルテレコム株式会社と株式会社シティータクシーホールディングスが協力し、タクシー車両に広告ステッカーを貼りつけました。特に注目したいのが、デザインです。広告はメッシュ加工されており、視界を妨げることなくドライバーの安全性が確保されています。このタクシーは、より地域に密着した宣伝が可能となります。

地元への思い

株式会社シティータクシーホールディングスは、長年地域に貢献してきた企業であり、APU生との交流に注力しています。フィリピン出身のAPU生との出会いが、彼らにとっても意義深い瞬間だったというエピソードがあります。対して、大分ケーブルテレコム株式会社は、地域の9万世帯に向けてインターネットサービスを提供しており、学生の支援にも積極的です。