福岡発、国産い草家具が世界の舞台に!
株式会社アダルが新たな一歩を踏み出しました。福岡市博多区に本社を置くこの企業は、73年の歴史を持つ業務用家具メーカーです。主にレストランやホテル、オフィスなどの空間で使用される高品質な家具を提供しています。しかし、最近のアダルはただの家具メーカーではありません。彼らの新しいブランド《Look into Nature》は、サステナビリティを意識した国産い草を用いたデザイン家具に特化しています。
先日、アダルの新作ラウンジチェア「BOKU Lounge Chair」が国際的に権威ある「Archiproducts Design Awards 2025」において、コントラクト部門の「Sustainability Award」を受賞するという快挙を成し遂げました。この受賞は、福岡から世界に向けたデザインの発信を意味し、多くの注目を集めています。
BOKU Lounge Chairの魅力
「BOKU Lounge Chair」は、伝統的な日本の素材であるい草を背面に使用したおしゃれなラウンジチェアです。そのデザインの特徴は、アダルが所有する国内でも珍しい「5軸CNC加工機器」を用いて作られた、木材の削り出しによる曲線にあります。この加工技術によって、椅子は滑らかで美しいラインを持ち、使われる合板にはい草を取り入れることで自然素材の温かみを感じさせます。
デザイナーはスペインのデザインスタジオ「STONE DESIGNS」のクトゥ・マスエロス氏とエバ・プレーゴ氏。彼らは、日本と西欧の文化や美意識が交じり合うデザインを誕生させました。このデザインは、現代的なスタイルに和のエッセンスを加え、多くの人々の心を惹きつけています。
干支オブジェ「fukune」シリーズ
さらに、アダルは「5軸CNC加工機器」を利用した干支オブジェ「fukune」シリーズも展開中です。これにより、毎年異なる干支をテーマにしたオブジェを作成することが可能となり、2026年の「午」年モデルが限定販売されることも発表されました。
このシリーズは「循環」と「福音」という意味を持つもので、2023年から始まり、12年で一式が揃う計画です。
福岡から日本国内、さらには今後のグローバル市場へと展開される同シリーズにも期待が高まります。
製品の背景と将来への展望
「Look into Nature」は、従来のい草に新たな価値を見出し、デザインとの融合を試みています。2019年のミラノデザインウィークを皮切りに、ドイツやスペインを含む国際的なデザイナーとのコラボレーションを重ね、アワード受賞を果たしてきました。これからも持続可能なデザインの力で、アダルは新しい製品開発を続けていくことでしょう。
アダルの取り組みは、ただの家具の製造に留まらず、循環型経済や環境問題に対する意識の向上にも寄与しています。これからも『Look into Nature』の取り組みに注目していきたいですね。
詳細情報は
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