核融合スタートアップMiRESSOが18.3億円の資金調達を達成し、未来のエネルギーに挑む

核融合スタートアップMiRESSO、18.3億円の資金調達を達成

青森県三沢市に本社を置く株式会社MiRESSOが、シリーズAの1stクローズにおいて18.3億円の資金調達を成功させ、これにより累計調達額は42.8億円に達しました。この調達は、リード投資家のSpiral Capital株式会社をはじめ、大平洋金属株式会社、既存投資家のジェネシア・ベンチャーズが参加しました。この資金調達により、MiRESSOは新たな製造拠点となるパイロットプラント「BETA」の設立を進め、2027年度中のベリリウム生産開始を目指しています。

資金調達の目的

MiRESSOは、文部科学省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択され、粒子線核融合技術に特化したベリリウム製造販売事業を進行中です。今回の資金は、低温精製技術を駆使したベリリウムの効率的な生産体制の構築に向けた重要な資源となります。

BETAパイロットプラントは、青森県八戸市に位置し、今後の核融合エネルギー確立に貢献する大きな役割を担います。2024年には大平洋金属との業務提携によって、製造所での整備が進められます。

CEO中道勝のコメント

MiRESSOのCEOである中道勝氏は、「私たちのミッションやビジョンに賛同してくれる投資家に感謝し、核融合エネルギーの社会実装に向けた取り組みを続けていくことができることは大きな励みです。ベリリウムの安定供給を実現し、未来のエネルギー形態を支えるサプライチェーンの構築に貢献したい」と語っています。

投資家、企業の評価

Spiral Capitalの直井聡友氏は、今回の投資が核融合産業において非常に意義深いものであると強調し、MiRESSOはベリリウムの製造において重要な位置を占めると期待していると述べました。また、大平洋金属の岩舘一夫氏も、MiRESSOとの提携により、新たなシナジーを見いだし、共に成長していくことへ意欲を示しています。