堀文子展『イタリア・トスカーナ』の魅力
2025年11月13日から26日まで、東京都中央区の銀座ナカジマアートで開催される展覧会『堀文子の仕事 イタリア・トスカーナ』。本展は、日本の著名な日本画家である堀文子の画業80年の長い旅路をたどる特別な企画です。堀文子は、イタリアのトスカーナ地方に深く感銘を受け、その自然や文化を作品に取り込みました。
トスカーナとの出会い
堀文子が68歳の時にトスカーナ地方にアトリエを持つことを決めたのは1987年。日本はバブル経済に沸く中、観光地から遠く離れた田園地帯を選んだ彼女は、そこにある貴族の所有するヴィラで静かな時間を過ごしました。この地で、彼女は何度も美しい風景のスケッチを行い、その感動を作品として制作していきました。
無垢の感動
堀文子は、その当時のことを「無垢の感動を取り戻すことができた」と語っています。彼女の目に映るトスカーナの風景、村、城、糸杉の並木はすべてが心を打つものでした。彼女は長い人生の中で、第一次世界大戦後となる1930年代から絵を描き始め、戦後も数多くの作品を発表し続けてきましたが、トスカーナでの経験が新たな創造力を与えたことは明らかです。
展覧会の見どころ
本展では、堀文子がトスカーナで過ごした5年間の中で描いた約20点のスケッチや日本画が一堂に展示される予定です。作品は、水彩画やスケッチなど多岐にわたります。特に、彼女が実際にトスカーナの自然に触発されて描いた作品は、観る者に深い感動を与えるでしょう。また、1992年にはあのトスカーナのアレッツォ市において、日本画展が開催され、彼女の作品が受け入れられたことも大きな証です。
特別販売品の紹介
さらに、今回の展覧会では1992年に開催された『堀文子日本画展』のポスターも数量限定で販売されます。このポスターは、特別な意味を持つアート作品として、一般財団法人堀文子記念館の運営支援のために売上金の一部が役立てられるとのこと。展示の他にも、トートバッグやTシャツなどのオリジナルグッズ販売も行われます。これらは堀文子とのコラボレーションによって生まれたアイテムで、ファンにはたまらない品々です。
誰でも楽しめるアート
堀文子はその生涯を通じて、訪れる人々に自然と生命への敬意を教えてくれました。彼女の作品を通して、私たちは彼女が感じた感動や美しさを共に分かち合えることでしょう。『堀文子の仕事 イタリア・トスカーナ』展は、ただの美術展ではなく、観る者の心を豊かにするメッセージを持っています。
開催概要
- - 会期: 2025年11月13日(木)~26日(水)
- - 営業時間: 11:00~18:30
- - 休館日: 会期中無休
- - 会場: ナカジマアート、東京都中央区銀座5-5-9アベビル3階
- - 出品数: 約20点(予定)
この機会に、堀文子の作品をぜひご覧ください。彼女が愛したトスカーナの美しい風景を体感し、心を和ませるひとときをお楽しみください。