スイスの高級時計ブランド、Gerald Charlesが新たに発表した「マスターリンク ジェムセット・ストーンダイヤル」は、天然石の魅力を最大限に引き出した限定モデル。全3モデルが展開され、それぞれに独自のストーンダイヤルが採用されている。
この新作は、メゾンの象徴でもあるアシンメトリーケースに天然石の持つ本来の美しさを取り入れ、贅を尽くしたデザインに仕上がっている。具体的には、ホワイトゴールドのベゼルにセッティングされたバゲットカットのブルーサファイアやレッドサファイア、ツァボライトが華やかさを演出。ダイヤルには、ブルー・スペクトロライト、グリーン・アベンチュリン、ブラック・アイアンアイという3つの天然石が採用されている。
この石材はその特性上、扱いが非常に難しい。しかし、Gerald Charlesはこの難題に果敢に挑戦し、自然の美を取り入れた唯一無二の時計を生み出している。特に、ストーンダイヤルはこれまでのコレクションにも見られるが、それに対する情熱は実に深い。
マスターリンクの特徴は、左右非対称という形状に関わっている。特に6時位置に配置された「スマイル」マークは、そのデザインの美しさを際立たせる要素となっている。一般的なラウンドダイヤルとは異なり、石材はその不規則なシルエットに合わせて成型されなければならず、視線が集まるポイントで完璧さを求められる。硬い石材を対応するための技術とクラフトマンシップは、時計職人の情熱を証明している。
このストーンダイヤルの背後には、精密な技術と膨大な忍耐が求められるプロセスが存在する。石を切り出すことから始まり、当たりが良ければ最終的には寸分の狂いもない文字盤を作り上げるまで、なんと24時間以上の時間を要する。石の色や内包物を見極めながら、5mm厚にスライスし、一枚一枚を手作業で研磨する過程は壮絶で、数多くのダイヤルが破損するリスクを伴う。
例えば、ブルー・スペクトロライトは、マグマが冷えて固まることで生まれる天然石。その美しさは色素によるものではなく、光の屈折によって生まれるもので、正確な角度でカットしなければその鮮やかな青や緑は現れない。
一方、グリーン・アベンチュリンは、その美しさを引き出すための繊細なカットが必要であり、手間暇かけた加工が求められる。南アフリカ産のブラック・アイアンアイも、特殊な構成を持ち、全く同じものは存在しない。
これらのモデルは、それぞれ10本ずつの限定生産で、全世界で合計30本しか製造されない。価格は2,090,000円(税込)の予定で、医療用グレードのステンレススチールや特殊な機構を採用した自社製の自動巻きムーブメントを搭載。
Gerald Charlesの新作「マスターリンク ジェムセット・ストーンダイヤル」は特別な体験を提供するタイムピースであり、一つ一つがまさにアート。在るべき美しさと技術の融合がなされたこの時計は、所有する喜びとともに、その魅力を存分に感じさせてくれるだろう。