『血腐れ』発売
2024-10-29 16:41:23

イヤミスとホラーが交差する短編集『血腐れ』が10月29日発売

矢樹純の新作短編集『血腐れ』が登場



2023年10月29日、矢樹純の待望の新作短編集『血腐れ』が発売されます。矢樹は、前作『夫の骨』が大きな話題を呼んだ作家であり、今回もまた一味違った作品を届けてくれることが期待されています。

この短編集は「イヤミス」と「ホラー」を融合させた新しい形の物語で、家族や親族の不幸から始まり、そこから伝わる超自然的な現象が描かれています。矢樹純が織り成す短編集の中には、亡霊の出現や一族に伝わる呪いなど、恐怖感を呼び起こす要素がたっぷりと詰め込まれています。

魂の呪縛と非日常への誘い



収録作品は全て異なる視点から語られ、どれもが深い闇を抱えた家族の物語です。たとえば、「魂疫」では、義理の妹が語る亡夫との不気味なエピソードが展開されます。彼女は兄である亡き夫に唇を触られたと明かし、そこから始まる心に重くのしかかる物語が、読者を引き込むこと必至です。

「血腐れ」の表題作では、怨霊である崇徳天皇を祀る神社で行われる血なまぐさい儀式が描かれています。この作品を通じて、家族に隠された秘密や忌まわしい歴史が浮かび上がってきます。

一方、「声失せ」では、祖父の寺で鳴る鐘の音が不気味な伝承を持つことから、次々と不幸が訪れる様子が描写されています。

深淵なるホラーの世界



さらに、「影祓え」では原因不明の熱に悩まされる息子に寄り添う母親の視点から、彼女に優しく近づく謎の女性とのやり取りが描かれます。その場にいるかのような臨場感漂う描写は、読者に恐怖感を与えると同時に、家族の絆の脆さを浮き彫りにします。

この作品集は、ただのホラーではなく、うねりを持ったミステリーとしても楽しめる内容になっています。物語が進む中で、様々な伏線が張り巡らされ、読者は思わぬ形で結末に驚かされることでしょう。

緊張感と解剖



矢樹純の圧倒的な描写力によって、誰もが抱く家族に対する複雑な感情が表現されています。日常から非日常へと進むその過程で、超自然の怪異が現れる様子が、まさに恐怖を呼び起こします。この短編集を手に取ることで、読者は二度、そして三度の震えを感じるはずです。

熱い支持を受ける矢樹純の新しい挑戦、そしてその到達地点を見届けるために、ぜひ本書を手に取ってみてください。恐怖と感動が交錯する短編集『血腐れ』が、あなたの心に深く刻まれることでしょう。

作品データ


  • - 【タイトル】『血腐(ちぐされ)』
  • - 【著者名】矢樹純(やぎ・じゅん)
  • - 【発売日】2023年10月29日
  • - 【造本】文庫版
  • - 【定価】693円(税込)
  • - 【ISBN】978-4-10-102382-3



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株式会社新潮社
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東京都新宿区矢来町71
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